将軍も愛した老舗料亭秘伝の献立を家庭で再現!? 『江戸料理大全』刊行

2017.02.19

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浮世絵師・歌川広重や歌川国貞の作品にも登場し、噂を聞いた大名や将軍がたびたび訪れた、江戸の人気料亭「八百善」。現在は鎌倉に店を構え、今年で創業300年を迎えた、この「江戸料理」の名店は、番付け好きの江戸の人々が「御料理」番付けで最高位に置いていたほど愛し、憧れてきました。

当時からのれんを挙げていた江戸料理の老舗がほとんどなくなってしまった現代において、その豊かな味わいに親しんでもらうべく、料理本『江戸料理大全』が刊行されました。

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本書は、現当主である10代目栗山善四郎氏に伝えられた5,000以上の膨大な献立のなかから、「これぞ江戸料理」といえる130品を厳選して掲載。池波正太郎の時代小説『鬼平犯科帳』で、鬼平こと長谷川平蔵が食べていたであろう「ねぎま鍋」のほか、江戸庶民が愛した初鰹を使った「鰹のげた造り」や、素朴な「茶粥」、当時長崎風として話題を集めた卓袱料理の数々まで、会席料理の形式に則って幅広く紹介されています。

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鰹節と醤油がしっかり効いた江戸料理を味わうと、昆布だし主体のうす味な京料理だけが和食の基本ではないことに気付かされるはず。
また、武家の出入りが多かったことから、身を刺すため縁起が悪いといわれていた江戸前の魚介を使ったお造りは、単なる刺身としてでなく、醤油や味噌などをベースとした和え物として供していたり、歴史的背景も覗くことができる興味深い一冊です。

日々の献立のレパートリーを広げたい方、新しい和のおかずや晩酌のアテを探している方、江戸料理の扉を開けてみてはいかがでしょうか。

 

■『江戸料理大全』
著者:八百善十代目 栗山善四郎
仕様:B5判/224ページ
定価:3,500円(税抜)
発行:誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/

 

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