子どもたちの庭「ゆたか幼稚園」

2015.11.25

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写真:Jérémie Souteyrat

アジアでもっとも影響力のあるデザインに選ばれた

この写真は埼玉県三郷市の「ゆたか幼稚園」。先頃、建て替えられたこの新園舎が2015年度アジアデザイン賞(Desing for Asia Award 2015)の銅賞を受賞しました。

アジアデザイン賞は香港デザインセンターが主催する、アジアでもっとも影響力のあるデザインを表彰するアワード。デザイン性はもちろん、文化や伝統、社会性など、さまざまな見地での評価がされる、とても意義深い賞です。

そんな栄えある賞を受賞した、ゆたか幼稚園の新園舎を設計したのは、菅原大輔氏。

幼稚園を、その語源である「kindergarten」=「子どもたちの庭」として捉え直し、施設と敷地の全体を遊び場としてつくり上げたのがポイントだといいます。

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写真:Jérémie Souteyrat

施設と敷地の全体が遊び場としてつくられている

たとえば、屋内、砂場や遊具、園庭を個別のデザインにすることで、それぞれ遊び方が異なる「屋根のある庭」「静の庭」「動の庭」の3つの庭を設定。

また、大きなガラスの開口部にすることにより屋内と屋外が自然につながり、3つの庭を子どもたちが自由に行き来することができる。

室内の山並みのような壁は、管理する大人たちの視線は遮らず、しかし子どもたちには囲まれた遊び場となる、絶妙の機能装置となっています。

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写真:Jérémie Souteyrat

「遊びを通して学ぶ」ことのできるデザイン

50年の歴史をもつ、ゆたか幼稚園のモットーは「遊びを通して学ぶ」こと。実際、子どもたちは幼児期に、自分たちの体力やスピード、グループの人数、といったさまざまなことに合わせて最適な場所を選び、思い思いの遊び場にする。そういう発見や創造や体験が学びになるのです。

そして、この新しいゆたか幼稚園は、そうした子どもたちにとっての楽しい遊び場になっている。そこが素晴らしいのです。

 

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