首里城の正殿:「美しき城」vol.8 萩原さちこ

2016.03.21

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青い空と海に映える、琉球王国のシンボル

沖縄の城は“しろ”ではなく“グスク”といいます。明治維新まで琉球王国として繁栄していた歴史を持つ沖縄は、文化も独自。グスクもそのひとつで、城内に拝所がいくつもあり信仰の場も兼ねるなど、構造やデザインだけでなくあり方も独特です。

沖縄には全部で350以上もグスクがあります。そのなかでも特別な存在なのが、琉球王国の国王の居城である首里城です。その昔、3つに分裂していた琉球を統一した尚巴志という人が国王の在所に選定したことで、首里城は政治・経済・文化の中心地、中国・朝鮮・日本をはじめ東南アジアの外交・交易の拠点として大発展を遂げました。1609年に薩摩(鹿児島県)軍に征服され幕藩体制に組み込まれてからも、1879年(明治12)に沖縄県になるまで170年存続し、450年間ずっと国王の在所であり続けました。

 

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