今宵は、浴衣の話。日本橋小舟町の竺仙へ:「今宵も盆悩まみれ」 vol.5 佐藤智彦

2016.04.29

 

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天保13年創業。江戸の涼風と粋を感じる竺仙の浴衣

盆踊りに欠かせない「必需品」といえば浴衣。浴衣を身に纏うと所作を含め、気分が格段に盛り上がるというものだ。

4月に入ると百貨店の呉服売場では浴衣の反物が並びはじめる。その中でもキリッと粋な柄や、紺白のコントラストが引き立つ色合いで、ひときわ目をひく一角がある。それが竺仙(ちくせん)の反物だ。果たして今年の傾向はいかに?という訳で、日本橋小舟町に店舗と事務所を構える竺仙へお邪魔してみた。

「今年のテーマは『江戸の涼風(すずかぜ)』です。」そう語るのは社長室長の児島和子さん。天保13年(1842年)創業、江戸小紋や浴衣の老舗として「日本一小紋浴衣染処」という暖簾を掲げ、「東都のれん会」にもその名を連ねる呉服業の同社。江戸好み浴衣の代表格といった感があるが、お話を伺うと伝統を守りつつ、数々の新たな試みに挑戦していることがわかった。

 

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