日本人の心の琴線に触れる雪国の宿 越後六日町温泉「温泉御宿 龍言」

2016.12.07

1207-1

古民家を移築し連ねた風情ある佇まい

冬になると雪を見たくなる。そういう方も多いのじゃないでしょうか。

夜に暗く染まった古い民家を包み込むように、音もなく雪がしんしんと降り積もっていく。

そんな光景は、日本の誰もの郷愁を誘うもの。日本人の故郷の原風景なのでしょう。

ということで、今回、ご紹介するのはそんな雪国の宿。越後の六日町にある「温泉御宿 龍言」(りゅうごん)という温泉旅館です。

1207-2昭和44年の創業と古い歴史をもち、そのためご存じの方もおられるはず。渡辺淳一の小説『かりそめ』に登場する「六日町の旅館」というのがこの宿で、そういうことでも知られています。なお、この小説も例によっての大人の恋愛の話で、つまり龍言は大先生が推奨する「大人のデートスポット」ということなのですね。

というのは、ともかく。龍言の魅力は、まず、佇まいです。宿の建物は越後の地にあった庄屋や豪農の館を移築して連ねたもの。すべてが文化文政時代の古民家ばかりで、そのため柱や梁が大きく太くずっしりとした風格と趣がある。また、各棟を結ぶ回廊にも古材を使用し、建具や金具などにも当時ものを多く使っている。ですから、館内のいたるところに雪国ならではの風情が深く宿っています。

聞けば「ほかの土地の建物ではだめ。雪国の古民家の太い柱や梁や板でないと、こういう強さや温もりが味わえない」とのことで「創業以来40年のあいだ、貴重な古民家を探し、建て増していった」のだそう。最近ブームの、いわゆる「古民家の宿」のさきがけでもあるのです。

 

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