絵画にしか見えない!「名もなき池」が想像を絶する美しさ

2015.11.17

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写真:atmo1966

宝物のような知られざる風景

特別な景勝地というわけでもないのに、心惹かれる場所があります。地元の人しか知らなかったような場所が、特別な場所に変わる瞬間があります。岐阜県関市にある小さな池もそのような場所の一つとなり、少しずつ訪れる人が増えているようです。

「名もなき池」と呼ばれているのは、岐阜県関市の北西に位置する根道神社近くにある池のことです。小さくて名前さえついていない池ですが、想像を絶する美しさに訪れる人が魅了され口コミで人気が出てきたようです。

 

絵画のような水面の美しさ

池を訪れた方々は、この場所が有名になってほしくないと願う一方で、この美しさを一人でも多くの方に知ってほしいという矛盾する気持ちが出てくることと思います。

FacebookやTwitterなどに写真を投稿する方も後をたたず、それを見た他の方がまた訪れるということで、近頃は休みの日になると訪問者でにぎわっているようです。

実際に写真を見ているだけでも、池を泳ぐ錦鯉の影が水底に映り、睡蓮などの水草が揺らめく様子に心がふるえ、思わず息をひそめて見入ってしまいます。クロード・モネの描く「睡蓮」の連作にも見えるため、近頃は「モネの池」と呼ばれることもあるそうです。

モネの描く睡蓮は、青い水面、群青色に染まる水面、薄紫の水面、緑色の水面など、同じ場所を描いているにもかかわらず、刻々と変化する光を追い求めて描かれています。それと同じようにこの「名もなき池」も太陽の光で刻々と変わる表情が、訪れる人の心をとらえてはなさないのだと思います。

 

大切にしていきたい「名もなき池」

この池は湧き水を貯水していますので、養分を含まず微生物が育ちにくいことが透明度を高くする秘密となっているようです。天気によって水面に映り込む太陽の光は透明度の高い水に包まれ、池の色を変化させていきます。

写真家ならずともこの水面の一瞬の表情を切り取りたいと考える人が多いのは当然のことでしょう。周りに何もない場所とのことですが、ただこの風景を眺めるために訪れたいと思う人が増えてくるのは仕方のないことです。

観光地でもない小さな池に訪れる人が増えてくれば、この水の美しさも消えてしまうかもしれません。どんなに気をつけても人の手が触れた場所、人の目についた場所は、だんだん汚れていくのが宿命です。とはいえ、「名もなき池」の美しさを大切にしていけるのもまた私たち一人一人です。

うわさを耳にして足を伸ばした方には、ぜひこの自然の美しさを守るように努力していただきたいと切に願います。

 

※こちらの池は岐阜県関市の根道神社近くにあるそうです。普段ならばなかなか訪れない街に、ぶらりと立ち寄って探してみるのはいかがでしょうか。