冨嶽三十六景だけではない、知られざる北斎の姿がここに。「新・北斎展」開催

2019.01.17


葛飾北斎「かな手本忠臣蔵」十一段目 小判 文化初-中期(1804-1813)頃 シンシナティ美術館
Cincinnati Art Museum, Annual Membership Purchase Fund, 1909.32 通期展示

「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」など、世界的に知られる作品を数多く残した葛飾北斎。約70年という長きにわたって絵筆を持ち続けた北斎は、一般的に知られている名作以外にも、実に数多くの作品を残しています。そんな、知られざる北斎の作品までも鑑賞できる大規模な展覧会が開催されます。

2019年1月17日(木)から3月24日(日)まで、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催される「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」は、北斎の研究者として知られ、昨年逝去された永田生慈氏の調査研究と、新たに発掘された貴重なコレクションを紹介するものとして企画されました。

葛飾北斎は、研究の結果、その生涯で絶えず作風を変化させ、それに伴うように、作品へ記す画号も変えていることが分かってきました。有名な「冨嶽三十六景」などの錦絵は70歳過ぎのわずか4年間に描かれたもので、この頃の号は葛飾北斎ではなく、「為一(いいつ)」としていたそう。本展覧会では、作風と画号の変化によって「春朗期」や「宗理期」、「葛飾北斎期」など6つの期間に分け、国内外から集めた知られざる名品や初公開作品など約480件(会期中展示替えあり)紹介しています。


葛飾北斎《向日葵図》紙本1幅 弘化4年(1847) シンシナティ美術館
Cincinnati Art Museum, The Thoms Collection-Given by Mrs. Murat H. Davidson in Honor of her Grandfather, Joseph C. Thoms, 1982.15 通期展示

特に、北斎が最晩年88歳のときに描いたとされる《向日葵図》は、画号を「画狂老人卍」と記しているもので、本展覧会が初公開となる作品。ほかにも、葛飾北斎期の「かな手本忠臣蔵」など初公開作品が多数展示されるのも魅力です。

監修を手掛けた永田氏は、北斎が過ごした絵師としての人生を研究し、未知の作品を発掘し続けました。今回は永田氏の2000件にも及ぶコレクションからも出展されていますが、これらの作品は氏の遺志により故郷の島根県に寄贈されており、本展覧会後は島根県のみで公開されることになっています。東京で永田氏のコレクションが見られるのは、これが最後のチャンスです。

壮大な作品群から、知られざる北斎の世界を体感する貴重な機会。ぜひ足をお運びください。

 

◆新・北斎展 HOKUSAI UPDATED
会期:2019年1月17日(木)~3月24日(日) ※会期中展示替えあり
会場:森アーツセンターギャラリー
    東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階
開館時間:10:00〜20:00 ※火曜のみ17:00まで、最終入館は閉館の30分前まで
詳細は展覧会公式サイト:https://hokusai2019.jp/