日本において、もっとも立身出世を遂げた人物とされる豊臣秀吉。そのゆかりの品々から国宝3件、重要文化財22件を含む約80点を公開する特別展「豊臣の美術」が、2021年4月3日(土)~5月16日(日)まで大阪市立美術館で開催される。


重要文化財《豊臣秀吉像》 慶長3年(1598)賛 京都・高台寺蔵
織田信長の遺志を継いで全国統一をなしとげ、 大坂に政治拠点を定めた天下人・秀吉とその一族は、強大な権勢と富を手中にし、わずか30年たらずの短い期間に、絢爛豪華な桃山文化を隆盛へと導いた。


《蜻蛉燕文様陣羽織》(伝 豊臣秀吉所用) 桃山時代・16世紀 大阪城天守閣
大坂の陣で敗れて滅亡の道をたどった豊臣氏に直接関わる美術工芸関係の遺品は、勝者である徳川氏より圧倒的に少ないものの、関係寺社、皇族・貴族、恩顧の大名らのもとを経て、少なからぬ優品が今日まで伝えられている。


《唐物瓢箪茶入 上杉瓢箪》(豊臣秀吉所持) 中国 南宋~元時代・13~14世紀 野村美術館
本展では、秀吉の神格化にかかわる多数の肖像、秀吉夫妻の遺愛品である優美な蒔絵調度(高台寺蒔絵)をはじめ、唐物茶道具、刀剣など一族が収集した名物、さらに御用絵師である狩野派による障壁画、秀吉が天皇を京都の聚楽第に招いた様子を描いた《聚楽第行幸図屏風》など、激動の時代を映す壮麗な造形を展示する。


重要文化財《四季花木図襖》(部分) 狩野光信筆 慶長5年(1600) 滋賀・園城寺
大阪市立美術館が位置する天王寺公園は、大坂夏の陣で真田幸村などが本陣を構えた茶臼山がある場所。豊臣家ゆかりの地で、桃山の「夢」をひらいた天下人の大いなる威光と美意識を体感してみては。
◆「豊臣の美術」
会期:2021年4月3日(土)~5月16日(日)
会場:大阪市立美術館〔天王寺公園内〕
住所:大阪市天王寺区茶臼山町1-82
時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合は開館し、翌平日休館。ただし5月6日は開館)
※災害などにより臨時で休館になる場合あり。
観覧料:一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学生以下は無料
※障がい者手帳各種をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)。
※大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要。
問い合わせ:大阪市総合コールセンター なにわコール 06-4301-7285
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。