いわさきちひろの生涯と作品にフォーカスした「いわさきちひろ展」が、茨城県近代美術館にて2021年8月29日(日)まで開催中だ。


「あめ」 1960年頃 ちひろ美術館蔵
「世界中のこどもみんなに 平和としあわせを」と願い、生涯にわたり子どもを描き続けた画家・いわさきちひろ(1918~1974)。 美しく清らかな色彩に満ち、やさしさにあふれた作品イメージの一方で、戦争を経験し、「絵描き」として生きることを選んだ彼女の人生は決して平坦なものではなく、妻として、 母として、そして絵描きとして、力強く55年の生涯を生き抜いた。


カーテンにかくれる少女 1968年(『あめのひのおるすばん』至光社より) ちひろ美術館蔵
本展では、新聞や絵雑誌などの挿絵を描き、童画家として世に出たちひろが、次第に絵本画家として才能を開花させ、絵と文が一体となった創作絵本『あめのひのおるすばん』(1968 年、至光社)等によって絵本の世界に新境地をもたらすに至るまでの軌跡が、豊富な作品と資料を交えて紹介されている。


はなぐるま 1967年 ちひろ美術館蔵
ちひろ作品として長く親しまれてきた絵雑誌やカレンダー、絵本の原画などの代表作はもちろんのこと、油彩画や素描など稀少な初期作品も加わり、初期から晩年までの作品が網羅的に展示されているのも見所だ。


大人も子どももあそべる展示。plaplaxによる体験できるメディア・アート作品「絵の具の足あと」 2018年
このほか、アートユニットplaplax が、いわさきちひろ作品とのコラボレーションにより制作したメディア・アート作品も展示。描く楽しさを体感できる《絵の具の足あと》や、 白抜きの技法が体験できる 《絵のなかの子どもたち》 など、ちひろの絵の中に入りこんだような感覚になれる展示も見逃せない。
「いわさきちひろ展」
会期:開催中~2021年8月29日(日)
会場:茨城県近代美術館
休館日:月曜日
※8月9日(月・振休)は開館、翌10日(火)休館
開館時間:9:30分~17:00(入場は16:30まで)
入館料: 一般 1,100円/満70歳以上550円/高大生870円/小中生490円
※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方は無料
※オンラインで「日時指定 WEB 整理券」(無料)を取得された方が優先入場となります。 来館日の1カ月前より予約可能です。詳細は茨城県近代美術館ホームページをご覧ください。
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