実業家の松岡清次郎が蒐集した美術品を公開する松岡美術館にて「美しい人びと 松園からローランサンまで」が開催される。会期は2月21日(火)から6月4日(日)まで。


マリー・ローランサン 《若い女》1937 年


蹄斎北馬《三都美人図》 江戸時代 三幅対 ※後期展示
貿易商から身を起こした清次郎の理想は、自らの眼にかなった「美しいもの」を追求し、蒐めていくことだった。本展では、美人画家の上村松園をはじめ、鏑木清方、下村観山、伊東深水、さらにフランスのローランサン、ヴァン・ド ンゲンらの女性像や男性像など、年齢や性別にとらわれない美しい人びとを描いた作品を展示する。
見どころは、長期休館からの再開後、初公開となる上村松園の《春宵》。松岡美術館の日本画コレクションでも屈指の人気を誇る作品は、白粉でお化粧をした芸妓と貝髷を結った女性2人が美しく描き分けられ、松園の徹底した美意識と的確な描写力とを存分に味わうことができる。3月下旬頃には、中庭に咲く桜とあわせて鑑賞ができるという。


青釉子持壺 イラン 12世紀


三彩刻線花文鉢 イラン 9~10 世紀
さらに、美術館が所蔵するペルシア陶器を16年ぶりに一挙公開する「憧憬のペルシア」も同時開催。光沢のあるラスター彩やターコイズブルーの美しい青釉陶器など、今も憧憬の的となっている魅惑的な陶器が並び、見ごたえも十分だ。


横たわる女人像 紀元前 5600年頃 トルコ
通年企画では、所蔵品の中で最も古いトルコの《横たわる女人像》をはじめ、イラク、ギリシアなどの古代オリエントの彫像を展観する「古代オリエント 創造の源」も開催。古代より連綿と受け継がれてきた創造の原型の鑑賞を通じて、古代人が思い描いた理想や、現代にも通ずる人類不変の感覚に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
◆企画展「美しい人びと 松園からローランサンまで」
同時開催 憧憬のペルシア
《通年企画》古代オリエント 創造の源
【会期】2023年2月21日(火)~6月4日(日)
※「美しい人びと 松園からローランサンまで」は、会期中展示替えあり。前期展示2月21日(火)~4月16日(日)、後期展示4月18日(火)~6月4日(日)
【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
毎月第1金曜日 10:00~19:00(入館は18:30まで)
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
【入館料】一般 1,200円、25歳以下 500円
高校生以下、障がい者手帳をお持ちの方は無料
【会場】松岡美術館(東京都港区白金台5-12-6)
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