飯塚小玕斎《白錆花籠 雲龍》1990年

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繊細な美しさと自由な表現形態の融合

2019.9.4

「竹工芸名品展」でNY・アビー・コレクションの逸品にめぐり合う

飯塚小玕斎《白錆花籠 雲龍》1990年

竹という素材の特性を活かし、繊細に曲げ、編み込むことで自由に形作られる竹工芸。日本では日用品として生活の一部になっていたが、現在では独自に加工技術を進化させ、ひとつの芸術品といえるものとなった。海外のコレクターから注目され、その芸術性に目が留まったことも遠因だという。

 

2017年ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催された「日本の竹工芸:アビー・コレクション」展は、明治期から現代までの日本の竹工芸作品を多く収集してきた美術コレクターのダイアン&アーサー・アビー夫妻による世界有数のコレクションが、美術館へ収蔵されることを記念した展覧会であった。予想を上回る47万人もの動員を得て、大きな話題となったことも記憶に新しい。世界の美術愛好家たちを魅了したアビー・コレクションが、このほど日本へ里帰りすることとなり、さらなる話題を呼んでいる。

三世早川尚古斎《堤梁花籃 舞蛙》1918年 三世早川尚古斎《堤梁花籃 舞蛙》1918年

三世早川尚古斎《堤梁花籃 舞蛙》1918年

2019年9月13日(金)から12月8日(日)まで、東京国立近代美術館工芸館で開催される「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション―メトロポリタン美術館所蔵」は、アビー・コレクションの中から日本初公開となる75件を展示。東日本、西日本、九州の地域ごとに作品を展示しながら作風の違いや歴史も紹介していく。工芸館が所蔵している工芸作品とのコラボレーションも見どころだ。


本田聖流《舞》2000年 本田聖流《舞》2000年

本田聖流《舞》2000年

日本の竹工芸の繊細な技術と自由な表現形態は、日常で使われる道具という枠を超えて、芸術作品としての意味も高めた。この展覧会をきっかけに、日本の伝統工芸を海外コレクターの視点で見直してみることで、新たな美の世界を発見してみたい。


◆竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション―メトロポリタン美術館所蔵
東京国立近代美術館工芸館
東京都千代田区北の丸公園1-1
2019年9月13日(金)~12月8日(日)
午前10時〜午後5時 ※入館は閉館30分前まで。
月曜休館(9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
一般900円(700円) 大学生500円(350円) 高校生300円(200円)
中学生以下および、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
※カッコ内は20名以上の団体料金。

The Abbey Collection,“Promised Gift of Diane and Arthur Abbey to The Metropolitan Museum of Art.”
Images © The Metropolitan Museum of Art

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