「菊乃井」三代目オーナー兼総料理長 村田吉弘が「第8回アジアのベストレストラン50」の一環として、「アメリカン・エキスプレス・アイコン賞」を受賞した。同賞は外食産業に多大な貢献をした料理人を讃えるもの。料理評論家やシェフ、レストラン経営者などから構成される「アジアのベストレストラン50アカデミー」会員300名以上による投票で選出された。


9月の八寸。一世紀にわたり受け継がれてきた菊乃井の料理。四季折々の日本食材を際立たせる手法で調理し、丁寧かつ精巧に盛り付けられている


12月の八寸
1970年代、フランス料理を学ぶため渡仏したパリで日本料理に対する誤認や誤解に直面した村田は、帰国後、正統的な日本料理を世界中に伝授することに専念。伝統を尊重しながらも、フランス料理とのコラボレーションや東京への出店など新たな試みにも挑戦してきた。一般家庭でも料亭の味を再現できる手法を紹介するなど、既存の日本料理を越えた調理法を提唱していることでも知られる。


NPO「日本料理アカデミー」を創設するなど、日本料理のプレゼンス向上と次世代の料理人の育成に尽力してきた村田吉弘。
日本料理を世界の料理にすることを生涯の目標としてきた村田は、「日本料理を世界の料理にすることを目標に励んで参りました。賞を頂いたことは今後の励みになります。」と喜びを述べている。次なる目標として、食のサステナビリティ推進を掲げる村田のこれからの活躍にますます期待したい。
(敬称略)
村田吉弘 Yoshihiro Murata
1951年、京都府生まれ。「菊乃井」三代目オーナー兼総料理長。「現代の名工」(2012年)、京都府文化賞功労賞(2013年)を受賞し、文化功労者(2018年)に選出される。菊乃井本店、露庵菊乃井、赤坂菊乃井の3軒でミシュランの星を合計7個獲得。日本料理や京都文化を紹介する著書多数。
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