「深呼吸養生」
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星のやに泊まる、星のやを知る 

2024.5.31

「星のや東京」2泊3日の特別プログラム「深呼吸養生」体験記 その1

現代に合わせて進化する「塔の日本旅館」として、東京の都心に誕生した「星のや東京」。あれから8年近く経った今も、日本だけでなく海外からも注目を集めています。この「星のや東京」が、2018年に開発し、2020年に内容を一部リニューアルしたのが、「深呼吸養生」というスパプログラム。【エクササイズ】【スパトリートメント】【温泉】【アロマ体験】【グルメ】の5つから構成されています。普段の生活では、その大切さを忘れがちな「呼吸」に焦点をあてた、2泊3日の完全にプライべートで行われるプログラムです。

 

 

東京の中心地・大手町の日本旅館「星のや東京」に泊まり、深呼吸にフォーカスすることで、心と身体に安らぎとエネルギーをチャージする3日間。今回は「星のや東京」のくつろぎとともに、「深呼吸養生」体験記第1回目をお届け。「星のや東京」のお部屋の紹介から、「深呼吸養生」の概要、そして【エクササイズ】【アロマ体験】をレポートします。

 

塔の日本旅館「星のや東京」2泊3日の特別プログラム「深呼吸養生」体験記 その2はこちらをクリック。

滞在中2回も受けられる本格的スパトリートメント、大手町温泉独り占め体験などをレポート。




温泉も備えた、大手町のビル内の日本旅館

 

「星のや東京」の住所は千代田区大手町一丁目9番1。ビジネスマンが忙しく行き交い、高層ビルが建ち並ぶ、まさに東京の中心地です。「星のや東京」も、地下2階、地上17階のビル。この建物の内部全体に、日本旅館という空間が広がっているとは、外観からだけではとても信じられません。



星のや東京外観 星のや東京外観

地下2階、地上17階建のビル内に広がる、進化した日本旅館。それが「星のや東京」。



重厚な青森ヒバの扉を抜けて1階フロアに一歩足を踏み入れると、奥へと続く畳敷と、縁台を彩る生け花が目に飛び込んできます。裃(かみしも)をモチーフにしたユニフォームを纏ったスタッフが、「いらっしゃいませ」と和やかな声をかけてくれるそこは、別世界。ビルの外との違いに意表をつかれます。

 

まず靴を脱ぐことを促されます。熊本産のいぐさで織り上げられた畳、目積表(めせきおもて)で敷き詰められているのです。敷き詰められた畳の上を歩くと、畳表の感触、いぐさの香りが心地よく、肩の力がすこし抜けたような気がしてきます。この空気感は、ホテルではなく、確かに日本旅館そのものです。

 

 



星のや東京1階 星のや東京1階

「星のや東京」の1階フロア。ゲストはここで靴を脱ぎます。靴箱も兼ねた左側の壁が印象的。星のや東京のスタッフユニフォームは武士の正装として着用されていた裃をモチーフにしているとか。photo by Natsuko Okada(Studio Mug)




温泉も美食も叶える、一棟丸ごと日本旅館

 

畳敷きは1階だけではありません。すべての客室はもちろんのこと、各階の廊下、エレベーター内までもがそうなのです。縁のない畳がかもし出す控えめな色あいが、足裏の触感だけでなく視覚にもとても優しく届いてきます。

 

 

もちろん、畳敷きだから「星のや東京」が日本旅館だというわけではありません。竹や栗の木などの木材をふんだんに使った内装や、室内にさりげなく置かれた小物のテイストに加え、最近の日本旅館が形式やスタイルに捉われるあまりに見失いがちな、細やかなもてなしの心と日本の伝統文化のエッセンスが、「星のや東京」にはさまざまなところで感じられます。



遠い山あいの高級旅館に来たような……
非日常感満載「星のや東京」のゲストルーム

 

 

「星のや東京」の客室は約50㎡、定員2名の「百合」(ダブル)と「桜」(ツイン)の2タイプが中心。どのタイプの客室も日本旅館の心地よさと使い勝手のよさを備えています。障子の白さと光が奏でる影、そして足元の畳の感触とイ草の香り……五感全体で日本旅館の風情を感じることができます。まるで遠い山あいの高級旅館を訪れたような、そんな錯覚を起こしそうになるのです。



星のや東京室内。百合のお部屋。 星のや東京室内。百合のお部屋。

床から天井までのゆったりとした障子窓、畳敷の室内に合わせた低い重心の「畳ソファ」。日本の伝統的な建築様式とモダン感覚の融合が見事です。写真は「百合」タイプ。



星のや東京 菊 星のや東京 菊

「星のや東京」でもっとも広い「菊」のお部屋。ベッドルーム、リビングスペース、バススペースもたっぷりの広さで、都心にあって贅沢の極み。家族や友人と一緒に泊まっても楽しい。photo by Natsuko Okada(Studio Mug)


星のや東京廊下 星のや東京廊下

畳敷きの長い廊下沿いに、各フロアとも客室がレイアウトされています。廊下はいつも、しーんと静か。photo by Natsuko Okada(Studio Mug)



専門家の知見に裏付けされた特別なプログラム「深呼吸養生」
2泊3日のおこもり旅

 

 

2泊3日の「深呼吸養生」のプログラムは、実際に身体を動かす「ボディリメイク」と「深呼吸ストレッチ」、1日目と2日目に予定されている「スパトリートメント」、香りの成分が脳を刺激する「香りのブレンド体験」、天然温泉・大手町温泉を楽しみながら学ぶ「温泉入浴法」、そして肺機能と免疫力を高める食材を用いた「豆乳鍋」などの食事と、大きく5つに分けることができます。1人もしくは2人1組の限定プログラムなので、もちろん完全なプライベートプログラム。空いている時間は、部屋などで寛ぐことができます。

 

東京のど真ん中の日本旅館におこもりして過ごす3日間は、心身ともにリセットしたい、自分に向き合う時間を作りたいと願う、現代人にふさわしい贅沢な旅の始まりです。

 


スケジュール スケジュール

星のや東京「深呼吸養生」2泊3日のスケジュール。自分の心と身体に深く向き合うことができる時間が手に入ります。こんな旅がしてみたかった。


お茶の間ラウンジで寛ぎながら
発酵食品を使ったスイーツとともにコンサルテーションを

 

チェックインを済ませ、お茶の間ラウンジへ。ウェルカムの季節の和菓子とお茶でのおもてなしです。都会の真ん中、大手町にいるのが信じらないほどの静けさと、モダンな和のしつらえに、どんどんゆるやかな気分になっていきます。

 

和菓子の他にも、甘酒のフィナンシェや味噌仕立てのマカロンなど、発酵食を用いたヘルシーで美味しいお菓子もいただきつつ、専任のスタッフから体調や、気になるポイント、注意事項などの確認を受けます。


「星のや東京」お茶の間ラウンジ 「星のや東京」お茶の間ラウンジ

各階にあるお茶の間ラウンジ。お茶やコーヒー、お茶請けになるようなお菓子まで用意されています。24時間利用できるので、ここで本を読んだり、オンラインミーティングをしている人も。自由自在に使えるラウンジです。photo by Natsuko Okada(Studio Mug)


「星のや東京」お茶の間ラウンジ 「星のや東京」お茶の間ラウンジ

各階にある「星のや東京」お茶の間ラウンジにて「深呼吸養生」のオリエンテーションを受けます。お話しをしながら、お茶とお菓子のおもてなしです。この日の和菓子は若葉を思わせる練切り。photo by Natsuko Okada(Studio Mug)


【エクササイズ】

「ボデリメイク」で、柔軟性と筋肉のバランスを確認し

全身のバランスを整えます

 

 

プログラムの説明と体調などを自己申告するコンサルテーションを済ませると、いよいよ最初のメニュー「ボディリメイク」が始まります。最初に全身を写真撮影。じつは、私自身は姿勢に自信がなく、仲の良い友人からも、猫背だし右肩が少し下がっているよ、と時々指摘されています。正面、横向き、真後ろの三方向から撮影された自分の姿は、どれもやっぱり右肩下がりで猫背。撮影を意識して真っ直ぐに立ったつもりなのに……。少しがっかりです。


ボディリメイク ボディリメイク

株式会社「R-body 」に所属する専属のコンデイショニングコーチが、個々の身体の状態に合わせた、トレーニングメニューを組んでくれます。



「左右の筋肉、特に広背筋のバランスが崩れて、左が張っています」

画像を見るなり、専門のコンディショニングコーチがその原因を即座に見破ってくれました。そして、筋肉をほぐし深い呼吸ができるメニューを次々と提案してくれます。四つん這いになり、踵を見るように背骨から横に曲げる動作を左右5回ずつ。椅子に座り、背骨を一直線に保った前傾を維持しながら肩甲骨を内側に寄せる、などなど。どのメニューもひとつひとつの動きは、それほど激しくありませんが、回数を重ねると額に汗が浮かんできます。肩甲骨を内側に寄せたときは、肺が広がり明らかに呼吸が深くなりました。1時間後、再び撮影。画像を見ると、心なしか右肩があがり、背筋も伸びたような気が……。

 

 

「このボディリメイクは深呼吸で体幹を整えることも目的です。身体は少し硬めですが、体幹は良い方ですね」とのコーチの言葉。少し嬉しくなりました。



身体中に酸素を行き渡らせるイメージで
呼吸だけに意識を払う「深呼吸ストレッチ」

 

 

「ボディリメイク」が「動」だとすれば、2日目の朝に行われる「深呼吸ストレッチ」は「静」です。楽な姿勢で床に座り、インストラクターの動きに合わせ、ストレッチを繰り返していきます。その時に大切なのは、たえず深い呼吸を意識すること。たとえば、吸う息で右手を横からまわし上げ、吐く息で上げた右手を身体の左側遠くに伸ばすように、右体側を伸ばしていきます。

 

「吸う息で肋骨の間に空気をたっぷりと送り、吐く息で無駄な力みを取るように」

 

インストラクターは、穏やかな声とともに、流れるような美しい動きで柔らかく体側を伸ばしていきます。


深呼吸ストレッチ 深呼吸ストレッチ

インストラクターの声に合わせ、吐く息、吸う息のひとつひとつに意識を払いながら、体側をゆっくりと伸ばしていく。


「寄せては返す波のように、吸っては吐く空気だけに意識を払い、身体中に酸素を行き渡らせるイメージで深呼吸を」

 

優しい声が、脳内に直接響いてくるような気がしてきます。声に従って身体を動かしていると、深く呼吸することのコツが掴めてきたように思えます。終わり近く、仰向けに寝て深い呼吸だけを意識する体勢の時のことです。午前9時だというのに突如眠気が……。間違いなく少し寝ました。これはいけないと目覚めたとき、身体がなんとなく軽くなっているような気がしました。

 

 

「ボディリメイク」と「深呼吸ストレッチ」そして「香りのブレンド体験」が行われる17階のラウンジは、ここだけがフローリング。入り口には、ヒバの幹を重ね合わせた大きなオブジェがあり、そのオブジェが発するウッディな香りがとても心地よく、爽やかな気分でプログラムを受けることができます。



【アロマ体験】

和精油を学びながら
香りで巡る心の旅「香りのブレンド体験」

 

2日目の午前中のプログラムが「香りのブレンド体験」。日本の植物から精製した「和精油」を中心に、12種類のアロマオイルの中から、自分の好きな香りを選んでブレンドしていきます。何度も試しながら作りげた私の香りは、柑橘系が中心となりました。甘くまろやかな香りにつつまれていると、心身がゆっくりと落ち着いてくるのが分かります。ブレンドした香りは、持ち帰りが可能。自宅でも楽しむことができます。


香りのブレンド体験 香りのブレンド体験

日本古来の植物から抽出した「和精油」の香りは、どこか懐かしい。この「和精油」を中心に、ブレンドしていく。


アロマ体験 アロマ体験

それぞれの和精油の香りを丹念に試しながら、自分で精油をブレンドしていきます。香りの名前も付けて自分だけのオリジナル精油が完成。(写真上) ムエットに香りを垂らして、香りのテイスティング。配合を少し変えるだけで、香りの立ち方がまるで違うのです。(写真下)


次回、体験記2回目は、【スパトリートメント】【温泉】【グルメ】のレポートをお届けします。ここが本当に東京のど真ん中だなんて信じられないほどの静けさと、日常を脱して自分に向き合う特別な体験が満ちています。

塔の日本旅館「星のや東京」2泊3日の特別プログラム「深呼吸養生」体験記 その2はこちらをクリック。



◆星のや東京「深呼吸養生」

今回体験したのは、星のや東京オリジナルの2泊3日のスパプログラム「深呼吸養生」。普段の生活から離れ、非日常を楽しみながら、呼吸を整えることで、乱れがちな心身のバランスも整えられたら、という星のや東京の思いが込められたプログラムです。遠方の温泉旅館に行ったような、そんな脱日常を味わえる体験です。

・開催期間      通年

・料金        1名 189,970円(税・サービス料込み)*宿泊料別

・含まれるもの    スパトリートメント(2回)、ボディリメイク、深呼吸ストレッチ、香りのブレンド体験、夕食(2回)、朝食(2回)、ランチ(1回)、レンタルウェア

・予約方法      公式サイトにて14日前まで受付

・定員        1日1組(1~2名)

・対象        星のや東京宿泊者

 

 

text by Sakurako Miyao

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