六本木の星条旗通りに白いモダンなファサードの店舗が目に飛び込んでくる。ヤエガキ酒造の直営店舗『長谷川栄雅 六本木』だ。その外観に惹かれ店内に入ると、そこに在るのは水が流れ落ちる壁面、静謐でクリーンなディスプレイ。清められていくようなこの空間の奥に、さらに秘密があった。中に通されると、茶室を模した空間が広がり、息をのむ。ダウンライトに浮かび上がる方丈に脚付膳が置かれ、『長谷川栄雅』の日本酒と、粋を凝らしたアテの数々。この秘密の空間で始まるのは『長谷川栄雅』の日本酒体験なのだ。
日本酒の醸造技術が確立したとされる江戸時代には、日本各地で多くの酒蔵が開業した。播州林田で創業したヤヱガキ酒造もそのひとつで、初代となる長谷川栄雅が、寛文6年(1666年)に酒造業と林業を手掛けたのが始まりだ。以来、長谷川家は350余年に渡り日本酒を作り続け、昨年12月に、伝統の酒造技法「蓋麹法」で醸造した最高級の日本酒ブランド『長谷川栄雅』を発売した。
『長谷川栄雅』は、栽培が極めて難しいとされる酒米の特Aランク・山田錦、名勝「鹿ヶ壺」の伏流水、手間のかかる「蓋麹法」による麹づくり、そして酒袋からしたたり落ちる一滴一滴を集め、無垢な旨さだけを取り出す「袋搾り」といった、長谷川家の日本酒作りの集大成ともいえるブランドだ。
昨年12月にオープンしたこの直営店では、気鋭のシェフが手掛けるここだけの酒の肴(アテ)とともに、1本3万円の「栄雅 純米大吟醸」など、同ブランド5種類の日本酒を飲み比べる「日本酒体験」を提供している。


外観、暖簾、内装すべて日本の美にこだわった空間となっている「長谷川栄雅 六本木」


「été(エテ)」オーナーシェフの庄司夏子氏
2019年4月から3ヶ月限定で提供されるアテは、所在地非公開の完全紹介制レストラン「été(エテ)」のオーナであり、次世代を牽引する若手シェフとして国内外から注目を集めている、庄司夏子氏がプロデュースした。
庄司氏による綿密に計算されたアテは、「ホワイトアスパラガスのお浸し、柚子」、「塩漬け単横の酒粕漬け」、「菜の花と蕗の薹のタルト」など5種類。いずれも優雅で洗練された日本酒の味を引き立たせながら、春という季節感や女性らしい感性を添えてくれる。器の繊細さと彩りの美しさも相まって、花見の酒宴のような華やかさだ。
店のしつらえや酒器、生けられた花に至るまで日本の美にこだわって作られたこの空間で、繊細な味わいのアテと共にいただく珠玉の一献は、さぞ格別だろう。
◆長谷川栄雅 六本木「日本酒体験」(要予約)
所在地:東京都港区六本木7丁目6-20 1階
料金:¥5,400(税込)(1名) ※1組4名まで。予約は公式サイトから
https://hasegawaeiga.com/
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