丸藤葡萄酒「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」丸藤葡萄酒「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」

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いま飲みたい日本ワイン

2021.6.2

丸藤葡萄酒「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」老舗ワイナリーの堂々たる家飲みの赤ワイン

日本ワインの中心地と言っても過言ではない山梨県甲州市勝沼地区。1877年に日本で最初の民間ワイナリーが創設された地でもある。丸藤葡萄酒は「ルバイヤート」のブランド名でも広く知られており、創設130周年を迎えた勝沼にある老舗のワイナリーのひとつだ。4代目当主・大村春夫は日本のワイン業界では重鎮に当たるひとり。温厚で明るい人柄を慕う後輩や虜となるファンが多い。

 

 

丸藤葡萄酒のワインづくりは大村の信念とともにある。「日本だけにとどまるのではなく、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどの国際品種を使ったワインで世界と競争して、そのノウハウを地元品種の甲州へフィードバックさせる」。様々なワインをリリースしている中、今回おすすめしたいワインは長野県塩尻産のメルロを100%使用した赤ワイン「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」だ。赤ワインは大好きだけど重たいのは苦手という方、夏の暑い日に赤ワインはちょっと疲れると思っている方、そんな方々にぜひ飲んでいただきたい。


メルロというブドウ品種は渋味や酸味が強すぎず、赤いベリーやプラムなどの果実の芳醇さをワインにもたらせてくれる。ゆえに世界的にも人気のある品種で、フランスにおいてはメルロの栽培面積は他の品種を抑え堂々の1位になっている。日本では長野県を中心に、山梨県や山形県など各地で栽培されている。

 

 

このワインは熟したプラムのピュアな果実感の中にも、根菜やキノコのような土の香りが広がる。日照量が足りない時にはピーマンのような青い香りが目立ってしまう品種なのだが、このワインにはそれが感じられない。原料のブドウがちゃんと成熟している証拠だ。味わいは球体のようにバランスが良く、口中に広がる果実味と旨味の芳醇さがある。裏漉ししたようなきめの細やかなタンニンは重たすぎず、酸味が柔らかいのも飲みやすさにつながっているだろう。

 

 

根菜のニュアンスが感じられるのが日本のメルロの特徴。甘辛風味のレンコンのつくねや肉じゃがなど、まさに根菜を使った和風家庭料理に合う。夏の晩酌に、気軽に楽しめる家飲みの赤である。


丸藤葡萄酒「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」 丸藤葡萄酒「ルバイヤートルージュ 樽貯蔵 2017」

ルバイヤート ルージュ 樽貯蔵 2017

造り手:丸藤葡萄酒/当主・大村春夫
所在地:山梨県甲州市勝沼町
品種:長野県産塩尻産メルロ100%、7,099本限定醸造
特徴:創業時から本格的な辛口ワインをつくり続け「ルバイヤート 甲州シュール・リー」はソムリエからも甲州ワインのベンチマークに取り上げられるほど。「ルバイヤート プティ・ヴェルド 2012」は伊勢志摩サミットで採用され、その確かなワインづくりが賞賛されている。文化庁の有形文化財にも登録されている旧醸造蔵と白ワイン醗酵、貯蔵コンクリートタンクを擁し、母屋を改装したワインショップ兼テイスティングルームには、大正4年の晩餐会メニューなど日本ワインの歴史上重要な資料も見ることができる。
合わせたい料理:日本のメルロに合う定番と言えばピーマン肉詰め、レンコンのつくね、肉じゃがなど和風な家庭料理が挙げられる。他にも、生姜を効かせた甘辛ソースのトンテキなど、夏には欠かせない生姜風味にもぴったり。もう少しひねった組合せはないか、表参道・ワインリビング シグネチャーの工藤シェフにアイデアをたずねたところチリコンカンをすすめてくれた。隠し味には、少し甘い九州の醤油か、たまり醤油を使うといいとのこと。さっそく作ってみたところ美味。ぜひお試しを。
価格:2,640円(税込・希望小売価格)

松木リエ Rie Matsuki
ソムリエ WSET® Level 4 Diploma、A.S.I.世界ソムリエ協会認定 International Sommelier Diploma- Gold。タイユバン・ロブションなどを経て2006年渡仏。南仏にて世界最優秀ソムリエのエンリコ・ベルナルド氏に師事し、その後パリの星付きレストランで6年間ソムリエとして従事。帰国後マンダリン オリエンタル 東京のソムリエを経て独立。現在はキャプラン ワインアカデミーなどで講師をつとめるほか、舞台「サイドウェイ」の公式劇場パンフレットのワイン解説など、ワインの普及のための活動を行なっている。

Text by Rie Matsuki
Photography by Hokuto Shimizu(amana)

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