山本秀正メイン画像

Lounge

Premium Salon

Tokyo, 7 p.m.

2020.2.14

伝説のシェフが愛する「THE GREY ROOM」のスパイスカクテル

料理界における功績、華々しい舞台での活躍で知られる山本秀正さんはまさしくレジェントと呼ぶにふさわしいシェフだ。国際的に活躍する彼の目に、銀座の街はどんなふうに写っているのだろう。

インドとのつながりを
感じさせる個性的なカクテル

銀座の見事な夜景を見下ろせるバー「THE GREY ROOM」に山本秀正さんはいた。海外経験が豊富で現在もシンガポールと日本を行き来する彼が、夜の銀座のお気に入りに挙げたのがこの店だ。聞けばオーナーはインド出身のご夫婦だという。同じビルの10階にあるモダンインディアンキュイジーヌ「SPICE LAB TOKYO」も同じオーナーの経営で、山本さんがコンサルティングシェフを務めている。

 

「一人でフラリと来ることもあれば、4、5人で連れ立ってくることも。でも一人の方が、お酒は楽しめますね」と山本さん。それまでアメリカで働いていた時代、バーに足を運ぶことはあったけれど、2005年に帰国後、仕事を兼ねてバーを巡り、世界に類を見ない日本のバーに夢中になったそうだ。そこからしばらく時間をおいて、バーから足が遠のいていた時期もあったというが、「THE GREY ROOM」がオープンしてからはまたバーの楽しさを実感。「こちらにはスパイスを使ったカクテルがあるんです。フルーツを使うバーは多いけれど、スパイスを取り揃えているバーはありません」。

「黒船」はインドのバーテンダーがレシピを考案したカクテル。ダージリンを漬け込んだラム酒にグアバシロップ、出汁の香りがする旨味ビターなどを調合している。2400円(税別) 「黒船」はインドのバーテンダーがレシピを考案したカクテル。ダージリンを漬け込んだラム酒にグアバシロップ、出汁の香りがする旨味ビターなどを調合している。2400円(税別)

「黒船」はインドのバーテンダーがレシピを考案したカクテル。ダージリンを漬け込んだラム酒にグアバシロップ、出汁の香りがする旨味ビターなどを調合している。2400円(税別)

左: 「THE GREY ROOM」のバーテンダーは以前、マンダリンオリエンタル東京で、ともに働いた仲。共通の知人も多く会話が弾む。

右:ジンにクローブとアニスを漬け込んだオリジナルジン、オリジナルのオレンジを使ったビターズをトニックウォーターで割ったムンバイトニック。1800円(税別)。


「THE GREY ROOM」は個性的なメニューや洗練された設えはもちろん、地上30m(ビルの11階)という好立地も大きな魅力だ。 「THE GREY ROOM」は個性的なメニューや洗練された設えはもちろん、地上30m(ビルの11階)という好立地も大きな魅力だ。

「THE GREY ROOM」は個性的なメニューや洗練された設えはもちろん、地上30m(ビルの11階)という好立地も大きな魅力だ。

銀座の食の
花形はお寿司

世界を飛び回り、活躍してきた彼に銀座の食について聞いてみた。

「僕はよくお寿司屋さんと話をするんですよ。料理についていうなら、お寿司屋さんが一番銀座に店を構えることに憧れていると思います。やはり、財力もあって寿司もよく知っている旦那衆に楽しんでもらえるのは喜びでしょう」。

 

20歳代後半に日本を飛び出した山本さんが、2005年に帰国した際、勤務先は東京・日本橋だった。そのため、お隣の銀座には訪れる機会も増えて、銀座が育んできたほかにないホスピタリティに気づいたそうだ。いまのお気に入りは新広東菜 嘉禅(中華)、銀座 くろ寿(寿司)など。彼によれば、レストランのおもしろさは料理とシェフの人柄。自分の世界に心酔するのではなく、フランクな接し方や食に対する姿勢など、粋が感じられる料理人がいるお店にこそ魅力があるのだ。

移り変わりの多いレストランビジネスにおいて、常にアンテナを張り、新しい潮流をつかみ、アップデートしていくことの重要性を語ってくれた。 移り変わりの多いレストランビジネスにおいて、常にアンテナを張り、新しい潮流をつかみ、アップデートしていくことの重要性を語ってくれた。

移り変わりの多いレストランビジネスにおいて、常にアンテナを張り、新しい潮流をつかみ、アップデートしていくことの重要性を語ってくれた。

世界最高峰のホテル・レストランで腕を磨いたとあって、山本さんは現在、約10のレストランのコンサルティングをこなしている。それでも、「現代にあった料理を作っていかないと時代に置いて行かれます。いまは変化が早い。今後、自分の思い出に残る自分自身のお店をオープンしたい」と、まだまだ情熱は尽きない。

山本秀正 Hidemasa Yamamoto

シェフ

1956年東京生まれ。ロジェ・ヴェルジェ氏の元で学んだ後「ボルサリーノ」でシェフを務め、若くして名声を得る。1983年に渡米し、「Chaya Brasserie」「Chez Nouz Hama」を数々の栄誉に導く。1984年、28歳の若さで「リッツカールトン ワシントンD.C.」の総料理長となり、歴代3大統領の就任晩餐会総料理長を歴任。2005年「マンダリンオリエンタルホテル東京」の初代総料理長就任のため帰国。American Academy of Hospitality Scienceによる世界初となる公式に認められた“Six Stars(6つ星)”を獲得し、同ホテル内レストラン「Signature」「Sense」「Tapas Molecular Bar」がミシュランガイドで1つ星を獲得。現在は、レストランプロデューサーとして国内外を問わず数々のホテル・レストランを手掛ける。趣味はゴルフとフィッシング。

 

山本秀正 公式サイト http://157.205.35.22/chef/

THE GREY ROOM

地上30mに位置し、シックなデザインで統一された店内と銀座の眺望豊かなテラスを特徴とするバー。デイタイムはオリジナルスタイルのアフタヌーンティーとペアリングできる本場インド産の紅茶・コーヒーやシャンパン、バータイムにはスパイスや紅茶の効いたオリジナルカクテルが楽しめる。同ビル10階には、山本秀正さんがコンサルティングシェフを務める「SPICE LAB TOKYO」があり、そちらでの食事の前後に「THE GREY ROOM」を利用する人も多い。

 

東京都中央区銀座6-4-3 GICROS GINZA GEMS 11F

アフタヌーンティー/14:00~18:00、バー(タパス)/18:00~1:00、バー(スナック)/1:00~3:00

年中無休

03-6274-6023

https://thegreyroomtokyo.com/

Text by Tsuyoshi Kawata
Photography by Tatsuya Ozawa (Studio Mug)

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