「山廃純米大吟醸 浦霞 ひらの」720ml 5,280円(税抜)

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酒造りの誇りを胸に。世界が認める日本酒・蔵元選

2020.2.21

1. 東北の銘醸 浦霞を率いる十三代目佐浦弘一の進取の気性で切り開いた日本酒の国際化

「山廃純米大吟醸 浦霞 ひらの」720ml 5,280円(税抜)

日本酒の誇りを取り戻し、日本酒文化を日本国内のみならず、広く世界に伝えていくために、若手の蔵元の全国組織「日本酒造青年協議会」が2006年から始められた活動「酒サムライ」。Sake から観光立国をという夢を実現すべく活動する酒サムライ コーディネーター 平出淑恵が選ぶ、日本酒好きなら一度は訪れるべき個性豊かな酒蔵と、そこで味わいたい日本酒を紹介する。

「浦霞(うらかすみ)」は享保9(1724)年、8代将軍徳川吉宗の時代に創業した東北の銘醸だ。鹽竈神社の御神酒を納めるようにとの命を伊達氏から受けたのが浦霞の酒造りの始まり。以来現在まで、1000年以上の歴史を持つ鹽竈神社の御神酒酒屋として酒を醸しているという老舗である。

 

現在の当主、十三代目佐浦弘一社長は、日本酒の国際化に向けての大功労者と言える人物だ。日本酒造組合中央会の副会長を務め、地域や業界に長年尽力してきた。その佐浦社長が、日本酒造青年協議会(45歳までの若手の蔵元の全国組織)の会長時代に、世界に向けた酒のアンバサダー「酒サムライ」事業を始め、また、IWC(International Wine Challenge インターナショナル・ワイン・チャレンジ)へ働きかけ、2007年にSAKE部門の創設を実現させた。

「エクストラ大吟醸 浦霞」720ml 3,800円(税抜) 「エクストラ大吟醸 浦霞」720ml 3,800円(税抜)

「エクストラ大吟醸 浦霞」720ml 3,800円(税抜)

IWC(International Wine Challenge インターナショナル・ワイン・チャレンジ)とは、毎年4月、ロンドンにて開催される、世界最大規模の国際的なワインコンペティションのこと。世界的なソムリエらから認知され、評価されることは日本酒のプレゼンスを高める。それだけではない。日本酒を評価するために彼ら専門家は頻繁に酒蔵を訪れ、日本酒を、その酒を育んだ日本の地方文化を学ぶことになる。ワインの世界ではもはや当たり前となったワインツーリズムを、日本酒ツーリズムとして起こす萌芽がそこにあった。現に多くの外国人の日本酒愛好家が、日本の酒蔵を訪れる時代が到来している。佐浦という人物がいなかったら。日本酒の魅力を世界に伝播するスピードは、もっとゆるやかなものだったかもしれない。

 

「浦霞発、日本酒文化の発信」をテーマに、浦霞本社に「浦霞 酒ギャラリー」を併設している。蔵ガイドやきき酒カウンターで日本酒を知り、味わうこともできる。石巻港に寄港する豪華クルーズ船 飛鳥Ⅱのエクスカーションとしても人気が高く、多くの観光客でにぎわう。「地元でしか買えない、味わえない」という宮城県内限定の浦霞銘柄をはじめ、陶器やガラスの酒器などの展示・販売のみならず、お酒や塩竈の様々な情報発信の場となっている。日本酒が育まれる土地、その文化を多角的に表現していくその姿勢に、敬服せずにいられない。

 

(平出淑恵 談)


浦霞の目指すものとは。「本物の酒を丁寧に造って、丁寧に売ること。じっくりと心をこめて醸した高品質な酒を誠実丁寧に消費者の皆様にお届けすることです」と、十三代目佐浦弘一社長。 浦霞の目指すものとは。「本物の酒を丁寧に造って、丁寧に売ること。じっくりと心をこめて醸した高品質な酒を誠実丁寧に消費者の皆様にお届けすることです」と、十三代目佐浦弘一社長。

浦霞の目指すものとは。「本物の酒を丁寧に造って、丁寧に売ること。じっくりと心をこめて醸した高品質な酒を誠実丁寧に消費者の皆様にお届けすることです」と、十三代目佐浦弘一社長。

平出淑恵セレクト 「浦霞」おすすめの2本

山廃純米大吟醸 浦霞 ひらの
浦霞の名誉杜氏である故平野重一へのオマージュ。「平野さんは南部杜氏を代表する杜氏として、日本酒愛好家なら知らない人はいないほど」と平出は語る。熟した果実のような華やかな吟香と、しっかりとした酸味と米の旨みが調和している。
種類:純米大吟醸酒
原料米:山田錦
精米歩合:40%
日本酒度:+1~+2
720ml  5,280円(税抜)

 

エクストラ大吟醸 浦霞
厳寒期に醸造し低温でじっくりと貯蔵熟成させた「エクストラ大吟醸 浦霞」もおすすめ。「私はワイングラスで飲みます。ワイングラスでこそ、ポテンシャルを発揮する、香り高い味わいですね」。
種類:大吟醸酒
原料米:山田錦
精米歩合:40%
日本酒度:+1
720ml  3,800円(税抜)

 

◆浦霞醸造元 株式会社佐浦
宮城県塩竈市本町2-19
022-362-4165

平出淑恵 Toshie Hiraide

1962年生まれ。日本酒の国際化からインバウンドの地方誘客を目指す株式会社コーポ幸 代表取締役。酒サムライコーディネーター。IWCアンバサダー。昇龍道大使(中部・北陸9県のインバウンドアンバサダー)

 

(敬称略)

 

2. 世界が認める日本酒12選「満寿泉」へ つづく

Photography by Haruko Amagata

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