日本の原風景と呼ばれる絶景に、暮らすように泊まる
日本三景の天橋立から車で約50分。丹後半島の北部に“日本の原風景”と呼ばれる絶景「伊根の舟屋」がある。伊根湾に沿って、舟屋と呼ばれる独特の造りの建物が5キロにわたって建ち並び、その数は約230軒。まるで海に浮かんでいるようなこの美しい街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
「伊根の舟屋」の歴史ははっきりとはわかっていないが、江戸時代には存在していたとされており、今も当時のままの街並みが残っている。伊根は、富山県氷見市、長崎県の五島列島と並ぶ「日本の三大ブリ漁場」として知られている。ブリの大漁が続き、当時から街は大変裕福であったようだ。
伊根湾に面し、海に迫り出した形で立ち並ぶ伊根の舟屋。舟屋が立ち並ぶ風景は日本海沿岸では他にも見られるが、230軒もの舟屋があるのは伊根だけだ。
海沿いから一本入ると、ノスタルジックな街並みが広がっている。
1階が舟のガレージ、2階は居室になっている海に面した舟屋。日本で一番海に近い街として、近年、SNSなどで世界に発信されている。その美しい街並みに心奪われた多くの人が、世界から押し寄せている。その結果、舟屋の一棟貸しの宿が多くなった他、街中にはおしゃれなカフェやレストランが誕生し、街には活気が戻ってきた。
海と一体化する異空間である「伊根の舟屋」には日帰りの観光客も多いが、折角ならここに滞在して、海を眺めながらゆっくりとした時間を過ごしてはどうだろうか。きっと忘れられない思い出になるはずだ。
「舟屋の宿 鍵屋」コンセプトは漁業体験型の民宿
舟屋の宿 鍵屋は、ホスピタリティ溢れる一棟貸しの宿。1階が食堂、2階が寝室と展望ルームになっている。「漁業体験型の民宿」をコンセプトとしていており、鍵屋所有の舟で魚釣りツアーが体験できる。また、クルージングのサービスもあり、天候が良ければ、30分ほどの海の遊覧を楽しむことが可能だ。
朝獲れた新鮮な海の幸で作る料理が人気だ。
鍵屋の人気の理由には、伊根湾で獲れた旬の魚を中心とした料理も挙げられる。魚料理の美味しさはもちろん、お米も最高ランクの特Aコシヒカリを使うなど、味へのこだわりが素晴らしい。2009年にUターンをしてきたオーナー夫妻と長男が宿の運営を行う。アットホームな雰囲気に惹かれて、たびたび訪れるリピーターも多い。
舟屋の宿 鍵屋
京都府与謝郡伊根町字亀島867-1
TEL:0772-32-0356
「伊根の舟屋 風雅」海に浮かぶようなバスタブのある贅沢な宿
2020年にオープンした1日1組限定の宿。1階の海に面したテラスにある陶製の露天風呂が特徴の宿。波の音をバックに伊根の舟屋の街並みを眺めながらバスタイムを楽しめるのは大きな魅力だ。お湯は奥伊根温泉のお湯を運んで使用している。Ph8.40のとろみのある美肌の湯は、特に女性には嬉しい。
海に一番近いと言われる伊根の舟屋に宿泊できるのは貴重な体験である。
1階はソファが置かれたリビング、2階は洋風の寝室でベッドが2台置かれている。基本的に素泊まりの宿だが、朝食は追加料金で予約可能。昼食、夕食については、近隣にある食事処を予約して利用したい。目の前に広がる海には昼間は観光船と釣り船が行き交い、夜は星が驚くほど美しい。日がな1日、この宿から景色を眺めていたくなる。
伊根の舟屋 風雅
京都府与謝郡伊根町平田546
TEL:0722-32-0280
「伊根舟屋ステイ 海凪(みなぎ)」暮らすように旅ができる、モダン宿
最大6名まで宿泊可能な一棟貸しの宿。1階はリビング、ダイニング。2階は海側と道路側にそれぞれ最大3名が利用できる寝室がある。外観は昔ののままの舟屋だが、中に入ると、高級感のあるシンプルモダンなインテリアで都会的な雰囲気。海に面したリビングにはゆったりとした大きなソファが置かれ、ラグが敷かれている。床暖房やウォシュレット、フリーWifi、冷蔵庫、電子レンジ、コーヒーメーカー、食器なども完備してあるので別荘感覚で滞在ができる。
海と空が一体になった世界では、時計を見ずに、欲求のままに過ごしたい。
この宿のコンセプトが「暮らすように旅する」であるのも納得だ。5~6名のグループ旅行や2世帯での旅行に最適。食事の提供はないので、伊根町内の飲食店や商店を利用したい。
伊根舟屋ステイ 海凪(みなぎ)
京都府与謝郡伊根町平田550
TEL:0772-32-0277
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