「夏の健幸滞在」
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星のやに泊まる、星のやを知る 

2024.7.29

「星のや軽井沢」宿泊記 その2 2泊3日の特別プログラム「軽井沢 夏の健幸滞在」を体験する

「もう一つの日本」をテーマに「谷の集落」として誕生した「星のや軽井沢」は、国内に6カ所存在する「星のや」の中でも一番最初に産声をあげた、いわば「星のや」ブランドの原点。19年目を迎えた現在も「日本の原風景」という、誕生当時の姿を守り続ける一方で、軽井沢という土地の特徴を生かした、ウェルネスプログラムをいくつも提案してきました。「星のや軽井沢」滞在記の第2回目は、軽井沢を熟知する医師の監修による「軽井沢 夏の健幸滞在」を余すところなく紹介します。

 

 

 

➔「星のや軽井沢」宿泊記 その1 新設の「棚田ラウンジ」で、緑と水に抱かれた「棚田アフタヌーンティー」を満喫



星のや軽井沢 星のや軽井沢

創業以来注目を集めてきた、「星のや軽井沢」のさまざまなウェルネスプログラム

古くから夏の避暑地とされてきた軽井沢。とりわけ、「星のや軽井沢」の前身となる「星野温泉旅館」が1914年に創業した星野エリアは、避暑のみならず保養地としても多くの人に愛されてきました。

 

それは、このエリアが軽井沢のなかでも、湯川の清らかな水が流れ、山野草の種類も豊かで、浅間山からの風が吹き抜けるという、身心にとって良い環境だったからです。

 

星野エリアに根付いてきたこうした健康志向は、「星のや軽井沢」の開業当時から受け継がれ、さまざまなウェルネスプログラムを持つ宿泊施設として注目を集めてきました。

 

季節に応じて、毎年改良を重ねてきたプログラムの中で、「軽井沢 夏の健幸滞在」は今年で3年目。庭師と共に庭を巡る「谷の集落散歩」が新たに加わった、より充実のメニューとなりました。



プログラムの空き時間は、軽井沢の休日を満喫


2泊3日の「軽井沢 夏の健幸滞在」のプログラムは、宿泊者専用温泉「メディテイションバス」に浸かりながら行う「深呼吸入浴法」と、2日目と3日目の朝に行われる「朝涼ストレッチ」などのエクササイズ。

 

軽井沢の自然に自ら入り込み、そこに息づく山野草と対話する「谷の集落散歩」と「花まんだら並べ」の自然体験。

 

そして、メインダイニング「日本料理 嘉助」で味わう「山の懐石」や「目覚めの一椀」などの料理と、大きく3つに分けることができます。参加人数は1日1組2名までに限定。完全なプライベート感覚のプログラムです。

 

空いている時間は、部屋で寛いだり、開放感溢れる「星野温泉トンボの湯」に浸かったり、ハルニレテラスまで足を延ばしてショッピングをしたり……。健康に留意しながらも、軽井沢時間を満喫することができる、充実の2泊3日滞在です。

 





トンボの湯 トンボの湯

「星野温泉 トンボの湯」の内風呂は、ヒノキと十和田石で造られた深い湯舟と大きな窓が特徴。

【エクササイズ】

進化した温泉療法。「メディテイションバス」で行う、「深呼吸入浴法」



チェックインしてまずは部屋へ。窓の外に広がる軽井沢の自然を眺めて一息ついた後、「メディテイションバス」へ向かいます。

 

施設入り口に設けられたレセプションデスクでコンサルテーションを。日ごろの生活習慣や身体の状態を書き留めることで、自身の健康を客観視することができます。

 

コンサルテーションに続き、「深呼吸入浴法」の簡単なレクチャーを受けた後、宿泊者専用温泉に浸かります。この温泉施設のネーミングは「メディテイションバス」。まさしく「瞑想」する空間としての温泉です。



メディテーションスパ メディテーションスパ

「光の部屋」の片隅に、ぽっかりと開いた正方形の穴。ここから奥へ進むと、やがて「闇の部屋」へ。




キューブ状の浴室は壁の一部が乳白色ガラスで、それ以外は白一色と装飾性を排除した空間です。ガラスを通して入ってくる外光が浴室全体を柔らかく包み、水面は光を受けて黒く揺れます。

 

白壁の片隅が、茶室の躙り口(にじりくち)のように真四角に切り取られ、その奥には空間が繋がっています。

 

腰までのお湯につかりながら奥へとゆっくりと進んでいくと、進むにつれ光がなくなり暗闇へと変わります。

 

レクチャーを受けた際に、浴室には「光の部屋」と「闇の部屋」があると教えていただいたことを納得。最初のうちは暗闇にドギマギしましたが、慣れてくると不思議な安らぎが訪れます。

 

この二つの部屋を行き来しながら、時々大きく深呼吸。浮力を利用して、腰から太ももを伸ばしたり、屈伸したりと、 コンサルテーションで受けた「深呼吸入浴法」のレクチャーを思い起こしながら、床の上ではできないさまざまなストレッチを行います。

 

源泉かけ流しの温泉は、約40度とやや温め。でも、心地よい汗が、体中からじんわりと出てくるの同時に、心が整ってくるのがわかります。

「朝涼ストレッチ」は、鳥の囀りに囲まれながら日本家屋で

午前7時、夜明けと同時に泣き始めた小鳥たちの囀りは、はやくもピークに達しようとしています。そんな囀りに囲まれて行うのが「朝涼ストレッチ」です。

 

行われる場所は、施設の敷地内に建つ、樹々に囲まれた日本家屋の座敷。開け放った窓からは、朝の清涼な空気が、囀りとともに流れ込んできます。

朝涼ストレッチ 朝涼ストレッチ

「朝涼ストレッチ」が行われるのは、樹木に囲まれた日本家屋。この家屋は、「星野温泉旅館」時代に建てられた別荘。©Natsuko Okada(Studio Mug)

 

腹式呼吸で朝の清浄な空気を身体の隅々にまで取り込む

 

「4拍で吸って8拍で吐いてください」

 

スタッフの声に合わせ、大きく複式呼吸をしながら、体側を伸ばしたり、肩甲骨を広げたりしていきます。

 

横隔膜を下げお腹を膨らませながら息を吸うと、清浄な空気が体の隅々にまで入り込んできます。

 

息を吐きながらゆっくりと身体を伸ばしていくと、いつもより深く曲げられるような気がしてきます。

 

「朝涼ストレッチ」の時間はおよそ30分。軽井沢の自然を自身のなかに取り込み、同時に自分が軽井沢に溶け込んでいく、そんな不思議にして心地よい感覚に包まれた30分でした。



朝涼ストレッチ 朝涼ストレッチ

息を吐きながらゆっくりと身体を伸ばしていくと、いつもより深く曲げられるような気が……。©Natsuko Okada(Studio Mug)






【自然体験】

庭を熟知した庭師の案内による「谷の集落散策」

「この野ばらは開業当時は小さな木でしたが、こんなに大きくなりました」「この石垣から上はまったくの自然。石垣から下は植えて育てた山野草たちです」

 

「谷の集落散歩」が始まりました。案内をしてくれるのは、開業当時からの様子を知るベテランの庭師です。

 

自分ひとりで散策している時には気が付かなかった山野草の特徴や面白さを、庭の隅々まで熟知している庭師がひとつひとつ説明してくれます。

 

そのことによって、軽井沢の自然がより身近に感じられます。また、「谷の集落散策」は、昼間と夕方の2回実施。その時々で表情を変える庭に様子を肌で感じることができます。

 

庭師は、案内しながら盛りを過ぎた花を摘み、敷地内に落ちた葉や花びらを拾い集めています。

 

こうして集められた花や葉は、「花まんだら並べ」の材料となります。


谷の集落散歩 谷の集落散歩

開業以来、植物の成長も見守ってきた庭師が、ひとつひとつの草花の来歴やエピソードなどを詳しく教えてくれる。©Natsuko Okada(Studio Mug)

庭の植物 庭の植物

「星のや軽井沢」の庭は、山野草の宝庫。とくに、初夏から秋にかけては、数多くの花が可憐な姿を見せる。右上から時計まわりに、ヤマボウシ、黄菖蒲、ムラサキツユクサ、シモツケ。©Natsuko Okada(Studio Mug)


童心に戻り、無心になって遊ぶ「花まんだら並べ」

庭師と一緒に集めた花や葉は、自室に持ち帰ります。

 

「花まんだら並べ」は、その花や葉を心の赴くままに並べる、心温まる遊びです。

 

並べ方は自由。規則正しく置いていく人、手にしたものからアットランダムに置いていく人……。十人十色だそうです。

 

実際に並べ始めてみると、花と花との組み合わせや色どり、葉とのバランスなど、ほんの少し位置を変えるだけで印象がガラリと変わるその変化が面白く、ふと気が付くと無心になって花を並べている自分がいました。

 

この、無心となるひととき。このひとときも、心の健康につながっていきます。

 

並べた花や葉は、敷地内の川へ流します。軽井沢の自然が生んだものを、再び軽井沢の自然に戻す。無心に遊んだ自分が、自然の循環の一部に参加したような気がしてきました。

 

 



花まんだら並べ 花まんだら並べ

拾い集めた花や葉を、無心になって並べる。組み合わせの面白さに思わず夢中に。©Natsuko Okada(Studio Mug)

 

 




花まんだら並べ 花まんだら並べ

並べた花や葉は、敷地内を流れる川へ。自然からいただいたものは自然に返す。©Natsuko Okada(Studio Mug)


【「目覚めの一椀」と「山の朝食」】

「朝涼ストレッチ」でほぐれた身体に、優しく届く「目覚めの一椀」

メインダイニング「日本料理 嘉助」の料理も、体の内側から心身のバランスを整える一役を担っています。

 

「朝涼ストレッチ」でほぐれた身体に、優しく届くのが新設の「棚田ラウンジ」でいただく「目覚めの一椀」です。それは、トウモロコシの茶巾に、野菜出汁をひたひたに注ぎ、バジルを添えた一品。

 

通常は廃棄してしまうような野菜の皮や根、葉や茎などから取った野菜出汁は滋味深く、身体に染み渡っていきます。

 

この素材本来の味は、前日からの「軽井沢 夏の健幸滞在」を体験し、身体が少しづつ整ってきたからこそ、感じることができる味覚かしれません。

 

「目覚めの一椀」の後は、「山の朝食」を。朝の光を受け、次第に輝きを増してくる棚田を眺めながらいただく、夏野菜の焙烙蒸しや、瑞々しい野菜の一品などが、身体に新たな活力を運んでくれるような気がします。



眼覚めの一椀 眼覚めの一椀

奥深い野菜出汁の滋味が、ほぐれた身体に染み渡っていく。©Natsuko Okada(Studio Mug)



 

2泊3日のプログラムを体験してわかったこと、それはこのメニューは軽井沢という自然に入り込み、それを謙虚に受け取ってこそ、はじめて身体に効果が表れるということでした。

 

「五感を研ぎ澄まし、考えることよりも、感じることが大切」このプログラムの監修者でもある、前軽井沢病院院長で医師の稲葉俊郎氏の言葉を改めて思い浮かべながら、2泊3日の滞在を終えました。

 

心なしか身体が軽くなったような気が、そして何よりも、軽井沢の自然が持つ力を身近に感じ、草花や樹々を愛おしく思うようになってきました。

 

 

滞在記その1の「棚田ラウンジ」で満喫する「棚田アフタヌーンティー」はこちら。



◆星のや軽井沢「軽井沢 夏の健幸滞在」

・開催期間      2024年6月1日~8月31日

・料金        1名 125,800円(税・サービス料10%込み)*宿泊料別

・含まれるもの    コンサルテーション2回、深呼吸入浴法のレクチャー1回、朝涼ストレッチ2回、谷の集落散歩2回、花まんだら並べ1回、朝食2回、夕食2回

・予約方法      公式サイトにて14日前まで受付

・定員        1日1組(2名まで)

・対象        星のや軽井沢宿泊者

 

 

text by Sakurako Miyao

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