滋賀県守山市のばら農園「ローズファームケイジ」のばら「WABARA」

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滋賀から世界へと発信する。WABARAの世界

2019.5.14

1. 琵琶湖のほとりにある可憐なばらの育つ農園から。ローズファームケイジに広がる畑の風景

WABARA(わばら)、それは欧米で作出された華やかなばらにはない、和らぎの表情と、しなやかな強さをあわせ持つばら。滋賀県守山市のばら農園、ローズファームケイジで慈しみながら育てられているWABARAの魅力、そして自然と共にあろうとするローズファームケイジの取り組みを12回に渡って紹介する。

「ローズファームケイジ」のばら「WABARA」 「ローズファームケイジ」のばら「WABARA」

琵琶湖のほとりに建つ温室群の中でばらは健やかに育つ。ここで作られるばらは「プロダクト」ではない。「生きたばらをつくる」というフィロソフィーを体現する農園なのだ。


京都駅からJR東海道山陽本線に乗り約30分。琵琶湖と、琵琶湖を囲むように広がる山々に囲まれた滋賀県守山市に、ばら農園ローズファームケイジはある。2003年に設立、2017年に琵琶湖のほとりであるこの地に根を下ろしたこの農園の広さは4㏊もある壮大なものだ。畑を歩いていると、蜘蛛の糸に絡められた一輪のばらを見つけた。陽と土の匂い、琵琶湖からの柔和な風に吹かれながら、あるがままにある一輪に、心を打たれる。温室の中に入ってみよう。そこにも可愛らしい小さなばらたちが、楚々とした風情で咲いていた。

 

この農園で栽培されているばらは、都会のフラワーショップの冷蔵ケースに収められている、ツンとすましたような、ソフィスティケートされたばらとは違う。ローズファームケイジのばら作家・國枝啓司が目指すのは、野に咲く花のようなばらだという。蜘蛛の糸に絡められたあの一輪のように、まさに野に咲くようなばら、それが國枝啓司が育てるWABARAである。

 

國枝啓司の作るばらは、プロダクトではない。國枝が言うようにばらは本来、野に咲く花。山や森で育つ植物はその生態系のなかで循環し、周囲と調和・共生しながら成長するものだ。過剰に手を加えず、水、土、空気、微生物の掛け合わせによって、自然の野山に限りなく近い栽培環境を作ること。ローズファームケイジのばらは、そんな思いのもと育てられている。

 

(敬称略)

 

ローズファームケイジ
https://rosefarm-keiji.net/

Photography  ©︎ Rose Farm KEIJI

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