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「光る君へ」言いたい放題レビュー

2024.1.31

大河ドラマ「光る君へ #4 五節の舞姫」花山天皇のプレイに啞然。NHK様いくらなんでもやり過ぎでは…

 

今週の担当、編集 S です。五節の舞姫、美しゅうございました。さすがNHK。いったいどこで撮影したのでしょうか? 局内のスタジオ? ロケ? はたまたCG? 今までの4回の放映のいわばひとつの山場として、しかもまひろが三郎の正体に気付く場面としては、申し分のないシチューエーションでした。しかしながら、そこに至るまでが曰く言い難く疑問点満載の第4回で、第2回の「言いたい放題」では擁護派だったものの、第4回を見終えた時点では、黄色信号が点滅しようとしています。

 

 





なぜこの場面が必要? 不適切そして不必要なシーンが多いのでは……

 

 

自身に毒を盛られていたことを円融天皇はどこで知りえたのでしょうか? 庶民に扮しているとはいえ、亘孝(佐々木蔵之介さん)は、市中で出会った男が三郎であると気が付かないの?(もしかしたら気づかないふりとか)

 

 

左大臣家に盗賊が、しかも江戸時代の忍者のような恰好で忍び込むような挿話が必要だったのでしょうか。 任官が決まり、祝宴で酔った為時(岸谷五郎さん)が厠に行く場面での、乳母との不必要なやりとりもしかり。極めつけは、花山天皇が何やら緊縛プレイめいたことを始めたシーン。いくら花山天皇が、その方面に関する多くの逸話を残しているとしても、小学生も見る日曜夜8時の大河ですぞ。不適切かつ不必要な場面を刈り込めばもう少し中弛み感も失せるような気がします。

 

 

そして、左大臣家でのお姫様たちのやりとり。何度も言いますが、セリフ回しが現代的であるのは致し方ないとして、なんとかならないものでしょうか? ドラマの緊張感がそこでどっと崩れます。



まひろと道長の純愛シーン、もう少しうまく描けませんか

 

 

まひろと道長の純愛も、4回目までを見る限りにおいては、もう少しうまく描きようがあるのでは……。お互いに顔を見つめあって無言で念じているだけでは、そりゃあ想いは通じません。音楽も、純愛シーンになるとアコーステックのギターが流れたりして、ただムードだけ出せばよい、というものではないような気がするのですが……。

 

 

一方で、段田安則さん演じる兼家や、井浦新さんの道隆が登場すると、さすがにドラマは締まってきます。左大臣家と右大臣家の権力を巡る争いを、もっとストーリーの中心に据えて、そのドロドロぶりを真正面からこれでもかと見せた方が面白いのでは、と思っている視聴者は少なくないはず。花山天皇が在位2年足らずで、兼家らの陰謀によって出家させられる出来事などが、おそらくこれから描かれ、面白くなることを願います。



柄本佑さんと秋山竜次さんはナイスキャスティング

 

 

意外だったのは、道長演じる柄本佑さん。「ゲゲゲの女房」で薄汚いアシスタント役で出ていた時とは大違い。あの涼し気な面差しは、まさしく貴族の御曹司。出演者が発表された時は少し疑問でしたが、今は大いに納得。ナイスキャスティングです。そしてもう一人、これはもっと意外でしたが、秋山竜次さん。細面の男優が多いなかで、あの丸々としたお顔立ちがメチャ存在感を発揮しています。しかも、生真面目で有職故実に詳しく学識あるとされている藤原実資を、やはりキマジメに演じ、好感度抜群です。これもナイスキャスティング。



「イカの皮汁」の女性が描いた「蜻蛉日記」と「源氏物語」との関係

 

 

登場人物相関図を見ていて気がついたのは、道長の異母兄は藤原道綱だったということ。つまり、異母兄の母は「道綱の母」と呼ばれた女性。どこかで耳にした名前と思いきや……。そう、「右大将道綱の母」として、百人一首に「嘆きつつ ひとり寝る夜の明くる間は いかに久しき ものとかは知る」の名歌を残した女性です。その昔、「嘆くはイカの皮汁」と、下品きわまりないゴロ合わせで覚えた歌の作者です(道綱のお母さま、そして藤原定家さんゴメンナサイ)。

 

 

そうか、足を運んでこなかった薄情な男は兼家だったのかと、段田さんの顔が思い浮かび百人一首の世界が急に身近になりました。そして、彼女が遺した『蜻蛉日記』が、『源氏物語』の成立に大きな影響を及ぼし、光源氏のモデルは兼家だった、という学説があることを知ると、ドラマを見るのに俄然関心と、別の興味が湧いてきます。そういう意味でも、中だるみはNGです。今後の展開に期待しましょう!



 

 

 

 

「光る君へ」言いたい放題レヴューとは……

Premium Japan編集部内に文学を愛する者が結成した「Premium Japan文学部」(大げさ)。文学好きにとっては、2024年度の大河ドラマ「光る君へ」はああだこうだ言い合う、恰好の機会となりました。今後も編集部有志が自由にレヴューいたします。編集S氏と編集Nが、史実とドラマの違い、伏線の深読みなどをレビューいたしました!

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