こんにちは、編集N子です。先週は編集部S氏ことM男さまとの対談で言い放題でしたが、今週はN子ひとりでお送りいたします。今回は、キュンとさせたり、切なくさせたり、もう見ているこっちの心がもたないわ!って感じでしたね。
恋愛モノの王道設定「どこまでもすれ違うふたり」
あの素敵な文を贈られたにもかかわらず、塩対応なまひろさん。でもそりゃ考えちゃうでしょうよ。自分の母の仇の弟なんだから。そしてうだつの上がらない父の上司筋の家の息子だから、どう出りゃいいの?ってことですよね。この凄まじい運命のイタズラ。それが恋心を燃え立たせたり、鎮火させたり、忙しいったらありゃしない。こういう恋愛モノの王道設定「どこまでもどこまでもすれ違う」というの、イライラするんですけど見ちゃうんですよね。
豪華!平安時代のポロ?打毬シーン
打毬(だきゅう)って初めて見ました。まさにポロではないですか? 馬上の貴公子たちもカッコよさ倍増して見えます。そして見物の令嬢たちも華を添えて豪華でした。M男氏いわく「合戦シーン撮るよりカネはかからないからいいんじゃね?」……確かに。
しかし、まひろさんの衣装がいつまで経っても冴えない。ききょうこと清少納言でさえ、ちゃんと十二単着ているのに、いつまで経ってもまひろさんは小袖。下級貴族の娘を衣装で表現しているとはいえ、なんともみすぼらしいではありませんか。
思うに、今後まひろさんの女房人生すごろくが始まり、宮廷随一のサロンの主となっていくその過程で、洗練されていくギャップを見せていくのかな、と想像しました。テーマ音楽のドラマティックさからも、もっともっと豪奢な世界が繰り広げられるんじゃない?とも思いますし、野暮ったい下級貴族の姫がどのように変化していくのか、楽しみです。
立ち聞きが「源氏物語」へと取り込まれていく?
女の実家が太くないと出世できないと、貴公子たちの口がさない本音を立ち聞きしてしまったまひろさん。ああ切ない。心ない言葉に胸はズタズタになりながらも、傷ついた記憶がいずれ「源氏物語」に昇華していくんでしょうね。あの時、あんなこと言ってたな、なんてまひろさんの回想シーンがあるのかしらん。
「源氏物語」って、結婚による女性の人生の浮き沈みに大きくページを割いています。思いがけない出会いで人生が花開いた明石の君、本当は后がねを狙えたかもしれない葵の上や空蝉もそう。まひろさんの傷として、そして物語のネタとして心に刻まれていくんですね。小説のモチーフって、そういうものかもしれない。
「光る君へ」言いたい放題レヴューとは……
Premium Japan編集部内に文学を愛する者が結成した「Premium Japan文学部」(大げさ)。文学好きにとっては、2024年度の大河ドラマ「光る君へ」はああだこうだ言い合う、恰好の機会となりました。今後も編集部有志が自由にレヴューいたします。編集S氏と編集Nが、史実とドラマの違い、伏線の深読みなどをレビューいたしました!
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