東京で最も好きな醤油ラーメンはこれ!登龍「ニラソバ」を激推し! の巻東京で最も好きな醤油ラーメンはこれ!登龍「ニラソバ」を激推し! の巻

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これを食べなきゃ人生ソンだよ

2023.8.18

東京で最も好きな醤油ラーメンはこれ!登龍「ニラソバ」を激推し! の巻














この連載を始めるときに、どうしても紹介しておきたいと思った一品がある。中華料理店「登龍」の「炒韮皇麺(ニラソバ)」だ。

 

 

「登龍」は千代田区麹町と港区麻布十番、2店舗を構える高級中華料理店である。上海・四川・広東・北京の料理を出す。日本にはこの手の店は多いが、中国人にしてみれば、なんじゃそりゃ?というようなことではある。中国や香港ならば、例えば広東料理屋は北京ダック(北京料理)も麻婆豆腐(四川料理)も出さない。一つの店で、地方をまたぐことはない。地方料理の特殊性(専門性)とはそういうものである。

 

 



ところで、高級中華料理店である登龍のニラソバがラーメンのカテゴリーに入るのか?と突っ込まれると、広義ではそうだが狭義ではたぶん違うかもしれぬ。現に編集の姐さんからも「ラーメンというからには、いわゆるラーメン屋が出すものを選ぶべきでは?」と指摘された。その通り(爆)。しかし、筆者が醤油ラーメンを思うとき、そのジャンルで燦然と頂点に輝くのが、登龍のニラソバなのである。であるからして、今回は目をつぶってくだせえ。続く稿は、ラーメン屋3軒を紹介しますけえ。









なんでもござれのジャパニーズ中華界の最高峰「登龍」

 

「登龍」の料理は多地方にわたり、味は日本人の舌を考えてアレンジしたものだから、ジャパニーズ中華と呼ぶべきだろう。そして、その最高峰だと思う。筆者は麹町店にはランチも含めれば、30年間で200回は行ったはずだ。歳をとるほどにますます好きになってきた。

 

 

個人的には、「雲白肉(ウンパイロウ)」、「回鍋肉(ホイコウロウ)」、「白菜のクリーム煮」、「酢豚」、「麻婆豆腐」は逃せないと思う。一品料理を頼めばなかなかの値段になるが、ランチでそばを食べる分には2000円で済む。と言っても、他のラーメン店の倍ぐらいの値段になるが。

 

 

ここのランチで客が殺到するお目当は、名物の「担々麺」なのだ。もちろん、それは日本でトップクラスに旨いから、好きな人は食べてくれても一向に構わない。だが、筆者が敢えて激推ししたいのは「ニラソバ」なのだ。




担々麵が有名だが、ニラソバを食べてみてくれ!

登龍のニラソバ 登龍のニラソバ

登龍のニラソバ




まずは写真を見て欲しい。このニラとキクラゲ(と極く少量の玉ねぎ)の油に包まれたツヤッ! 麺の上に載った緑美しいニラとキクラゲ炒めだけでも、う~んと唸るほど旨い。どうやったら、こんなにツヤやかに炒められるのか秘訣を聞きたいものだ。そして鶏や野菜などで出汁を取った醤油味のスープなのだが、一朝一夕では出せないような深い味わいなのだ。旨味といいコクといい、塩味と甘味のバランスといい、もうこの上ないとしか形容のしようがない。ニラと一緒に細い縮れ麺をすすれば、旨さの相乗効果だ。思わず、うめぇ~~、とヒツジのように鳴いてしまうことはまず間違いありませんな。



もう大変な傑作だと思う。絶対にソンはないので、一度でいいから食べてみて欲しい。いつ何度食べても、常に味が一定しているところも凄い。試しに別の某有名店で「ニラソバ」を頼んでみたことがあるのだが、炒めたニラもスープもマズイ。余りの差に愕然として、半分も食わなかったことがある。やっぱり、旨い「ニラソバ」を作るのは簡単なことじゃないんだね。




ニラソバの次は、ワンタンメンに惑う

ワンタンメン ワンタンメン

ワンタンメンに悩殺。



それから、目にも麗しい「ワンタンメン」も絶品なので、「ニラソバ」の次に試してみて欲しい。ちなみに、ランチタイムだけプリプリエビとフカヒレ入りの焼売2個を1000円で出してくれる(春巻2本1000円もある)。皮も中身もふかふかで旨いから、筆者は必ず頼んでしまう。総額3000円のランチってのはちとゼイタクじゃが、まー、毎日行くわけじゃあないけんのお。

 

 

最後にサービスマンについて触れておきたい。一年中を通して、ダークスーツにダークなネクタイでビシッと決めたおっちゃん軍団のサービスが、素晴らしいのである。動きはキビキビ、常に誰かが客を見ていて、すぐに気付いてくれる。冷たいお茶だって、半分ぐらいになったらすぐ足してくれる。中華料理屋ってのは、大体、サービスが雑で悪いもんだという頭でワシらはいるからね。でもね、ここ「登龍」の日本式サービスは、たぶん中華料理部門なら日本一、どこも勝てないだろうねえ。























登龍 麹町店

東京都千代田区麹町4-2-2
03-5493-3187

営業時間:11:15~15:00、17:30~20:00

定休日:日曜日、祝日

ニラソバ   2000円
担々麺    2000円
ワンタンメン 2500円

 

 

 

 





「これを食べなきゃ人生ソンだよ」とは
うまものがあると聞けば西へ東へ駆けつけ食べまくる、令和のブリア・サバランか、はたまた古川ロッパの再来かと一部で噂される食べ歩き歴40年超の食い道楽な編集者・バッシーの抱腹絶倒のグルメエッセイ。

 

※各店の営業日/時間、値段は変わることがあるので要確認されたし。



筆者プロフィール

 

食べ歩き歴40年超の食い道楽者・バッシー。日本国内はもちろんのこと、香港には自腹で定期的に中華を食べに行き、旨いもんのために、台湾、シンガポール、バンコク、ソウルにも出かける。某旅行誌編集長時代には、世界中、特にヨーロッパのミシュラン★付き店や、後のWorld Best50店を数多く訪ねる。「天香楼」(香港)の「蟹みそ餡かけ麺」を、食を愛するあらゆる人に食べさせたい。というか、この店の中華料理が世界一好き。別の洋物ベスト1を挙げれば、World Best50で1位になったことがあるスペイン・ジローナの「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。あ~、もう一度行ってみたいモンじゃのお。

 



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