教えたくないけど教えたい!東京で 一番通いたい町中華の名店「好又香 (コウユウカ)」の巻教えたくないけど教えたい!東京で 一番通いたい町中華の名店「好又香 (コウユウカ)」の巻

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これを食べなきゃ人生ソンだよ

2023.9.8

教えたくないけど教えたい!東京で 一番通いたい町中華の名店「好又香 (コウユウカ)」の巻














誰もが好きな町中華を紹介したいと思う。中華ほど料理人の腕が問われる料理はない。包丁さばきは前提的な問題として、やはり、炒めにこそその神髄はあるように思われる。肉野菜炒め一つ取っても、料理人が変わると、アレッ、この前は旨かったのになんで今日はマズイ?っていう災難はたまに降りかかる。その問題は別として、今まで食べてきた中から卓抜な店を選びたいと思う。

 

 

 

→ 「みんな大好き町中華!バッシー激推し ベストオブベスト東京の町中華3店」はここをクリック



西武池袋線  石神井公園駅に下車せよ!
町中華の名店、ここにあり

 

 

「好又香」は「コウユウカ」と読む。練馬区の石神井公園にある、メディアにはまったく出たことのない店である。筆者の自宅からは車で30分ほどかかるのだが、しばらく食べないでいると禁断症状に襲われ、車を走らせることになる。近所にあったらランチも含めて、週に2、3回は行くでしょうな。

 

 

ここでは仲間たちと何度も食事会を開いて、合計すれば30人ほどと一緒に食べたが、不評だった試しは一度もない。と言うか、銘々が「うめえ」、「うめえ~」、「うめえ」、「うめえ~」とうめいていた。まるでヤギの集団だ。一緒に食べた某有名企業の元副社長などは余りにも気に入って、電車で自宅から2時間もかかるのに、何度も通うほどである。










町中華らしからぬ、素晴らしさ
筆者お勧めの逸品を怒涛レビュー

 

 

「好又香」はシェフの兄とサービスの妹(ママさん)、上海出身の中国人2人が営む店である。自前の装飾が壁を飾り、お世辞にもイカしているとは言えない(苦笑)。しかし、味が素晴らしいから、そんなことはすぐに気にならなくなる。「好又香」は大雑把に言えば、本格中華と町中華の中間にあるような店だ。

 

 

さて、ここで食べなければならないものは沢山ある。だから、出来れば4人以上で来て、次から次へと箸を進めて欲しい。大体その日は何を食べればいいのかをママさんに聞くのが正しい。上海出身だから、上海料理がいちばん得意なのだそうだが、北京料理だろうが四川料理だろうが何でも作る。以前は西麻布の「北海園」でシェフをしていたと聞くと、なるほどねと頷ける。

 

筆者がこれまでに何度も何度も食べてきた名菜を紹介しておく。




絶対に逃してはならない一品インゲン炒め 絶対に逃してはならない一品インゲン炒め

絶対に逃してはならない一品「インゲン炒め」




まず、「インゲン炒め」。パキッと揚げたインゲンに甘辛いネギ肉そぼろを絡めたもので、たまにインゲンを切らしていることがあるが、絶対に逃してはならない一品である。インゲンの揚げ具合、その香ばしさ、ジャストな甘辛さ、一品目から胃袋をワシ掴みにされるだろう。大皿を一人占めしたくなるほど旨い。

 

 

次に、「エビの塩炒め」。片栗粉をまとったツヤツヤでプリップリのエビである。塩加減がまったくもって絶妙なのである。淡白にして繊細な味わいで、実に上海料理っぽい一品だ。

 

 

ピリッと辛い花椒(ホアジャオ)が苦手じゃなければ、「よだれ鶏」も是非とも食べておきたい。決め手は、茹で鶏にかけたホットなタレにある。辛いだけではなく旨味も濃厚で、本土の四川料理を想わせる。付けダレは残しておいて、後に出てくる品々に味変として付けるのもいい。




ツヤツヤでプリップリの「エビの塩炒め」 ツヤツヤでプリップリの「エビの塩炒め」

ツヤツヤでプリップリの「エビの塩炒め」





「よだれ鶏」 「よだれ鶏」

濃厚な旨味の「よだれ鶏」











それから「焼き餃子」。やや大きめで皮も厚く、餡はみっちりで熱い肉汁もたんまり入っている。焼き小籠包的な餃子とでも言えるかもしれない。ママさんは自信があるらしく、必ず薦めてくるが、間違いない。肉汁が飛び出すのでご注意を。気を付けろって言っているそばから、ネクタイを汚したマヌケなおっちゃんがいた。

 

 

忘れてはならないのが「黒酢豚」である。大きな揚げ豚は、外側はカリッカリで中はジューシー。揚げ方が見事だ。この黒酢ダレの味付けが抜群にいいのである。素揚げにしてある玉ねぎ、ピーマン、ニンジンもシャキシャキで、いい脇役感を出している。






餡はみっちりで熱い肉汁もたんまり「焼き餃子」 餡はみっちりで熱い肉汁もたんまり「焼き餃子」

餡はみっちりで熱い肉汁もたんまり。小籠包的な「焼き餃子」




外はカリッカリ中ジューシーな「黒酢豚」 外はカリッカリ中ジューシーな「黒酢豚」

外はカリッカリ中ジューシーな「黒酢豚」




もうお腹がはちきれそう!となっても、
炒飯も五目焼きそばも両方行っておくべし

 

 

そろそろお腹もいい感じになってきた頃合いだが、締めにはご飯ものと麺の両方を頼むべきだ。腹が一杯で、片方を諦めたことが何度かあるが、食べなかったことの後悔が後を引くことになる。

 

 

まず、「醤油炒飯」である。普通の白い炒飯よりも、断然こちらをお薦めする。これは中国醤油で米と豚肉を炒めた黒色の炒飯だ。日本でお目にかかることは稀と言える。パラパラではなく、しっとり系に仕上がっている。やや甘く発酵した中国醤油が、炒飯に味の奥行きをもたらす。ゴロンとした豚肉もいい感じだ。一度食べたら病みつきになるだろう。

 

 

そして麺は「五目(餡かけ)焼きそば」である。飯も麺も甲乙をつけ難いのだが、この「五目(餡かけ)焼きそば」は東京でトップクラスと言ってしまおう。茹でた麺と揚げた麺が半々で、そこにかけた五目餡かけの味付けが抜群に素晴らしい。とにかく食ってみてほしい。うーむとうなること、請け合いである。ちなみに、「五目餡かけ焼きそば」を食べ歩いている知人がいるのだが、この店のは東京で三本指に入ると断言していた!








他にも、「細ゆばの辛み和え物」、「サクサク揚げ鶏」、「回鍋肉」、「上海風蟹玉」、「海老と玉子炒め」、「五目おこげ」、「サンラー麺」など、何を食べてもハズレはない。そうだ、回鍋肉もおこげも旨かったなー。食べたことはないが、「ニラレバ炒め」も旨そうだ。

 

一度、ママさんに薦められて食べた「獅子頭」(上海風肉だんご)というものがある。筆者は上海と北京で食べたことがあるが、握りこぶしほどもあるフワフワの肉だんごに甘酢の餡をかけた料理で、私は大好物なのだ。この店のも絶品だった。予約をすれば食べられるかもしれない。

 

 

さて、気になる勘定であるが、酒代を別にすれば、腹がはち切れるほど食べて、一人頭で4,000円を超えることはないだろう。
















好又香 コウユウカ

東京都練馬区石神井公園7丁目1-3 Tビル2F
03-6913-3225

営業時間:11:00~15:00、17:00~22:30
定休日:火曜日

 

よだれ鶏   1,350円
焼き餃子5個 550円
黒酢豚    1,650円
五目焼きそば 1,100円
醤油炒飯   1,100円

 

※休みや値段は変更することがあるので、要確認のこと。

 

 

 





「これを食べなきゃ人生ソンだよ」とは
うまものがあると聞けば西へ東へ駆けつけ食べまくる、令和のブリア・サバランか、はたまた古川ロッパの再来かと一部で噂される食べ歩き歴40年超の食い道楽な編集者・バッシーの抱腹絶倒のグルメエッセイ。

 



筆者プロフィール

 

食べ歩き歴40年超の食い道楽者・バッシー。日本国内はもちろんのこと、香港には自腹で定期的に中華を食べに行き、旨いもんのために、台湾、シンガポール、バンコク、ソウルにも出かける。某旅行誌編集長時代には、世界中、特にヨーロッパのミシュラン★付き店や、後のWorld Best50店を数多く訪ねる。「天香楼」(香港)の「蟹みそ餡かけ麺」を、食を愛するあらゆる人に食べさせたい。というか、この店の中華料理が世界一好き。別の洋物ベスト1を挙げれば、World Best50で1位になったことがあるスペイン・ジローナの「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。あ~、もう一度行ってみたいモンじゃのお。

 



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