古くからの友人である、フラワーアーティストのニコライ・バーグマンより、ジュエリーの新作発表があるとの連絡があったので、青山にある「フローラダニカ」にお邪魔しました。
フローラダニカは、1930年代に人気を博したアーティストであり創業者のオーラ・エガート氏の「植物や花々から唯一無二のジュエリーを作りたい」という想いからデンマークで1952年に誕生したジュエリーブランドです。
共同経営者のニコライ・バーグマン
クリエイティブディレクターであるカリナ・グリースビー・ケアンは、2024年5月21日(火)、ブランド初のフラッグシップストアを東京でオープンできたことを祝して、日本の要素をとりいれた特別なジュエリーを作りたいと考えたそう。
そこで共同オーナーであるニコライ・バーグマンに声をかけ、二人で一緒にデンマークと日本の要素が融合した組紐ブレスレットを作りました。
四つ葉のクローバーは、1950年代にデンマークで育っていた本物のクローバーの形をそのまま活かしてジュエリーデザインに落とし込み、このコレクションは長きにわたってたくさんの方に愛されています。
そこに1000年以上続く日本の伝統工芸・組紐技術を用いたブレスレットを組み合わせ、このブランドならではの商品が誕生したというわけです。
新商品「フォーリーフクローバーシルクブレスレット」。100%リサイクルのスターリングシルバーに22Kゴールドのメッキを施していて、ブレスレット部分は100%日本の正絹を使用しています。ブレスレットの長さは2種類(16.5cmと18cm)、色はシャンパン、オリーブ、スカイブルー、漆黒、コーラルレッドの5種類から選べ、四つ葉のクローバーはシルバーまたはゴールドメッキのどちらか選べるそうです。
柔らかなフローラダニカのシルクブレスレットは、1948年から続く京都宇治の工房「昇苑くみひも」で、最高級の正絹を使用。伝統的な組紐(角杉)の技法により作られているとのこと。
ブレスレットの中にあるのは、1950年代にデンマークで摘まれた四つ葉のクローバー。四つ葉のクローバーの葉はそれぞれ貴重な価値を表しています。1枚目の葉は信念、2枚目は希望、3枚目は愛、そして4枚目は幸運を象徴しています。そしてこの四つ葉のクローバーは1万本に1本しかありません。
1992年当時の女王陛下、マルグレーテ2世の結婚25周年記念式典に献上されたブローチ。
フローラダニカはデンマーク宮廷と深い関わりがあります。1992年には当時の女王陛下、マルグレーテ2世の結婚25周年記念式典にブローチを献上しました。
そのブローチは、自らがデザインし、デンマークの自然と農業の伝統を象徴したもの。ブナの葉に小麦の粒をのせたデザインのブローチは、出席した全てのゲストに贈られました。
また、マリー王女殿下にはフローラダニカのオリジナルティアラを献上しました。王子と王女の愛の物語をエレガントかつシンプルに表現したデザインは「フレンチリリー」コレクションとして親しまれています。
ブランドを象徴する四つ葉のクローバー。
フローラダニカは世界で初めて、そして世界で唯一、生花に金のコーティングを施して不朽のものにすることを実現しました。フローラダニカが最初に発表したジュエリーは、花や植物の葉に直接銅をあしらい、その上から22金でコーティング加工をした商品でした。
しかし、植物を使ったジュエリーには課題もありました。本物の植物が材料ゆえ、安定的にジュエリーを作ることが困難でした。特に、四つ葉のクローバーは非常に希少なため、生産が全く追いついていませんでした。
そこで当時のフローラダニカの経営陣はあるアイディアを思いつきました。「そうだ、市民に呼びかけて、四つ葉のクローバーを持ってきてもらおう。」 四つ葉のクローバー1つにつき、1デンマーククローネと交換するという広告をデンマークの新聞に毎週出したのです。このアイディアは大成功し、四つ葉のクローバーを持った市民が日曜日になるとフローラダニカの店に行列をつくりました。
需要の増加に対応するため、生花を使用することがなくなった今でも1950年代~60年代にかけてデンマークの大自然で摘まれた草花からつくられた鋳型を使用することで当時の草花の姿を忠実に再現したデザインを楽しむことができます。
北欧らしいナチュラルなコンセプトのジュエリーは、シンプルで肌になじみ、デイリーに着けたくなりました。
※現在フローラダニカのジュエリーは全てシルバー925で作られています。
フローラダニカ 東京 フラッグシップストア
東京都港区南青山5-13-4
東京メトロ銀座・千代田・半蔵門線「表参道」駅徒歩5分
営業時間:11:00-19:00
定休日:火・水
電話番号:03-6803-8400
商品に関するお問合せメール:info.jp@floradanica.com
Instagram @floradanica.jp
島村美緒 Mio Shimamura
2017年からプレミアムジャパンの代表、そして編集長として、
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