「究極の海玄まぐろ丼」も「選べる贅沢2種丼」も最高の海鮮丼「究極の海玄まぐろ丼」も「選べる贅沢2種丼」も最高の海鮮丼

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これを食べなきゃ人生ソンだよ

2025.1.24

毎日でも通いたい!東京の定食ランチ名店ベスト5!

今回選ぶのは、ミシュランの星付き店のフレンチやイタリアンのランチとかじゃないぜ。普通に、サラリーマンがフラッと入っていき、挙句に、おおーッ!とコーフンの雄叫びを上げたくなるような定食ランチだ。西荻窪「もがめ食堂」、麹町「川佳」、下落合「なるたけ」、新橋「末げん」、築地「海玄」と、定食をひとりで食べまくってきた。要するにバッシー版「孤独のグルメ」ってとこだな。





西荻窪に住んでたら毎日通いたい偉大な店!「もがめ食堂」








もがめ食堂チキン南蛮定食 もがめ食堂チキン南蛮定食




何度でもというか、毎日でも通いたいのがこの店である。料理の旨さ、メニューの豊富さ、店の清潔さ、サービスの良さ、店員の明るさ……定食屋として望まれるものが全部揃っている。偉大な店だと言ってしまおう。





中央線・西荻窪駅から歩いて3分ほどのところにある。開店5分前に着いて、順番は4番目。もちろんのこと、人気店であり、行列店だ。





メニューが定食で40種近くある。「鶏となすのおろし煮」「チキンカツおろしポン酢」「鶏と野菜の香味黒酢和え」「サバの文化干し」「銀鮭の塩麴漬」「エビマヨ」「生姜焼き」「カツとじ」「塩豚大根」などなど……頼みたいものが20コぐらいあって、本当に困るのである。





しかし、心は「チキン南蛮」に決めていた。それと追加の「ミニカレー」じゃ。生卵も付けたから完璧じゃのお(よく食うのお)。





なんか、この店はまるでケチくさくないのである。最初に出された麦茶だって、コップがデカい。そして、すぐに運ばれてきたのが4つの小鉢だ。左から、小松菜の胡麻和え、めかぶ、大根の酢漬け、ポテトサラダである。すでにテンションが上がるじゃんか。そして、ご飯と味噌汁に続いて、チキン南蛮が来た。ドーンッて感じだ。タルタルソースも山盛りで実に気前がいい。

 





小鉢は小さいんだけれども、4種もあるから、食物繊維がたっぷりな気分になる。海藻もあるからバランスもいい。めかぶなんて、ホントに気が利いている。ポテトサラダがクラシックで家庭料理な感じで嬉しい。





さて、チキン南蛮は、当然のごとく旨い。ジャストに火の通ったチキンカツに、遠慮なく甘みをつけたタルタルソースが雄渾なほどだ。白米は山形のつや姫らしく、硬めに炊かれていて旨い。ちなみにお代わりは無料だ。





オプションで「ミニカレー」200円を付けたが、これはぜひとも頼んで欲しい。挽肉を使っていて、味付けはスパイシーでなかなかシャープで、最後のフィニッシュを引き締めてくれる。





実はこの店、昼も夜も同じメニューでやっている定食専門店なんですな。近所にいたら、昼も夜も行っていたぜ。





もがめ食堂外観 もがめ食堂外観

もがめ食堂

東京都杉並区西荻南3-7-7

℡03-5346-0360

11:30~14:30、17:00~20:30

定休日:水曜日

チキン南蛮  1400円

鶏となすのおろし煮 1300円

サバの文化干し 1400円

生姜焼き   1350円

ミニカレー  200円

生たまご   100円







麹町界隈ではここ!
筆者のランチを支え続けてくれた名店「川佳」





「川佳」の「銀だら照り焼き」 「川佳」の「銀だら照り焼き」




筆者の現役時代の職場に近かったせいで、まさに数えきれないほど通った店だ。何百回も行った。そして、手頃な値段での焼魚定食だったら、ここよりいい店はあまりないなあと思うのだ。





その日仕入れた魚によってメニューは変わるが、大体あるところから紹介すると、「銀だら照り焼き」「さば塩焼き」「サケハラス塩焼き」、この辺は大体ある。この3つの焼き物は、いつ食べても旨いぞ。





時期によっては、「トロあじ開き」「カキフライ」「イワシ塩焼き」「ニシン塩焼き」などがあり、それぞれにいい。サバなどの煮魚定食もあるぞ。





この店の何が素晴らしいかと言えば、メインの魚の他に、小鉢が3種付いてくることだ。大根おろしとシラスはお決まり。ほかの2種は日替わりである。小松菜のお浸しとワカメの酢の物だったり、マカロニサラダ、玉子焼き、ポテトサラダ、チクワの煮物、キンピラゴボウ……、同じことはないから楽しい。





さて、メインの部分だが、例えば、「銀だら照り焼き」の銀だらは脂がのっていて皮まで旨い。「サケハラス塩焼き」や「さば塩焼き」も塩の具合と焼きが上手なんだな。味噌汁の具は毎日変わり味はまあ普通なんだが、白米の粒立ちが良く硬めに炊いてあり旨い。そうそう、定食ってやつは、ご飯が非常に大事なんだよ。





「まぐろ丼」「刺身三点盛り」などの生魚方面になると、その場で父ちゃんがサクから切り分けてくれる。ついでに言うと、この父ちゃんとオカミさんが、人情味があっていいんだなあ。





単品の種類も充実していて、「まぐろ赤身刺」「中トロ刺身」「アジフライ」「イカフライ」「エビフライ」「まぐろヤマカケ」「納豆ヤマカケ」「まぐろ納豆ヤマカケ」などもあって、小鉢のほかに一品足すのも楽しい。





12~13時半は確実に行列するから、11時半とか13時半以降に行けば並ばずに済む。この店がなかったら、ワシのサラリーマン人生はかなり困ったことになっていたな。ちなみに、営業は昼メシだけだ。





川佳

東京都千代田区麹町4-8 麹町クリスタルシティ東館B2

℡03-5272-7930

11:00~15:00

銀だら照り焼き  1500円

サケハラス塩焼き 1400円

さば塩焼き    1100円

まぐろ丼(あか身)1300円

まぐろ丼(中トロ)1500円

刺身三点盛り   1500円







下落合の名店「なるたけ」の絶品・銀鮭はリピート確実





下落合の名店「なるたけ」の絶品銀鮭 下落合の名店「なるたけ」の絶品銀鮭




オシャレな店だ。とても魚定食専門店とは思えない。外観からして、緑の館だぜ。





店内に入るともっと驚く。コンクリートの打ちっ放しの内装でスタイリッシュ、おまけにジャズがちゃんとしたオーディオシステムで鳴っている。しかもたまたま、こいつはだよ、史上最高のトランぺッター、クリフォード・ブラウンの「Cookin’」じゃねえか。いやー、自宅とジャズ喫茶以外で初めて聞いたわ。すげー(って、本筋の話じゃないけどね)。





メニューを見て、実に迷う。「かんぱち塩焼き定食」もいいし、「カツオたたき定食」も「鶏の竜田揚げ定食」もそそられる。結局、〝銀王″宮城・気仙沼の銀鮭の王様「サーモン塩焼き定食」にした。





トッピングというのがあって、これが楽しい。「いくら醤油漬け」「かんぱち漬け刺し」「ほたて刺し」「釜揚げしらす」「地鶏たたき」とかが並んでいる。「かつおタタキ」にした。結果的に言うと、トッピングは量が少ないので、2種選んでも良かったかも。





さて、来ましたぜ。おおー、これが銀鮭の王様かい。分厚いねー。色艶がいい。他に、小鉢として、ほうれん草のおひたしと木綿の奴、味噌汁は麹味噌なのだが具なしというところが珍しい。具がないのは、なんか理由があるんかな?





まずは、サーモンからだな。いちばん分厚いところにグイッと箸を入れた。むむ、弾力は充分で焼き加減がいい。骨はキレイに全部はずしてある。やっぱりなー、これだけ美しければ、旨いに決まっているのである。脂もたっぷりだ。塩加減が抜群にいい。醤油は必要ないほどだ。なるほど、銀鮭の王様とわざわざ書くわけがわかったよ。いい値段してんだけどさ、これはリピートしたくなる鮭だわ。





聞くと、メニューのメインになっている銀鮭の王様とかんぱちは、生産者と直で取り引きしているので、通年であるらしい。ちなみに、サイドのほうれん草と奴はちゃんとしていた。味噌汁は出汁がきちんと取ってあって、まずまず。ご飯は炊き具合が硬めで旨い。





夜は一品料理の品数多数で、定食もありの居酒屋になるらしい。ジャズを夜に聞けば、なお一層アガるに違いない。





下落合の名店「なるたけ」の外観 下落合の名店「なるたけ」の外観

なるたけ

東京都新宿区下落合3-17-39

℡03-3565-2222

サーモン塩焼き定食 1500円

かんぱち塩焼き定食 2000円

カツオたたき定食  1500円

鶏の竜田揚げ定食  1500円

(トッピング)

いくら醤油漬け  1000円

かつおタタキ   500円

かんぱち漬け刺し 500円

ほたて刺し    500円

釜揚げしらす   500円

地鶏たたき    500円







新橋の老舗「末げん」の親子丼はクセになる

鳥割烹「末げん」の親子丼 鳥割烹「末げん」の親子丼




まー、一度は行っておいてソンはないんじゃないかなあ。新橋駅から徒歩で1分、創業は1909(明治42)年、鳥料理で知られる老舗だ。





三島由紀夫がこの店の常連で、市ヶ谷で割腹自殺を遂げる前夜にも、楯の会のメンバーと最後の晩餐を共にしたことでも知られている。コース料理だったようだ。





筆者はときどき、カツ丼もそうだが、無性に親子丼を食べたくなることがある。白米にツユが染みたヤツを定期的に欲するのである。それで「末げん」に狙いを定めてみたってワケだ。





名物は「かま定食」と呼ばれる親子丼である。ご覧のとおり、鶏肉は鶏のそぼろ肉を用いているところが非常に珍しい。そぼろ肉なので、具の部分の肉と玉子が細かく入り混じるために、肉と玉子の偏りがなく、どこも一定していてとても食べやすい。





硬めに炊かれた白米にも、甘辛いタレが十二分にいきわってシミシミだ。大体、この甘辛い味付け、つまり鰹出汁と醤油と砂糖の抱き合わせというのは、日本料理にしかないものだ。今や外国人も大好きな味である。このツユだく状態を、漆塗りの木製スプーンですくって食べるところがいいのである。





小鉢に大根の漬物と柴漬けと、鶏スープがついてくる。漬物が2種ってとこが、ちょっとセコい感じがするが、鶏スープは生姜が効いていて普通に旨かった。






他のメニューでもの凄く気になるものがある。「から揚げ定食」がそれだ。醤油味のから揚げがいかにも旨そうで、「日本一のから揚げだ」などと、勇ましいことを書き込んでいるレビューもあるほどだ。実は、「から揚げ単品」というのがあるのだが、から揚げが5個もついてくるので諦めた。いつか食べてみたいもんだ。





鳥割烹「末げん」の外観 鳥割烹「末げん」の外観

末げん

東京都港区新橋2-15-7
S-PLAZA弥生1F

℡03-3591-6214

ランチ 11:30~13:30

かま定食    1400円

から揚げ定食  1800円

から揚げ 単品 1500円







築地ならここを外せない!
とことんマグロなら「海玄(シーゲン)」で決まり





築地「海玄」の選べる贅沢2種丼 築地「海玄」の選べる贅沢2種丼




まぐろ卸で有名なあの「やま幸」が、築地場外で営む海鮮丼屋である。





ここで食べようと思ったら、決死の覚悟で臨まねばならぬ。かく言う筆者も、10時開店を目指して10時20分に着いたら、なんと店内はすでに満席の上で30番目じゃ。がっくし。それでも次々と中から客が食べ終わって出てくるから待った。結果、1時間の待ちですな。私の後ろにはすぐさま20人の列ができた。





ゆえに、ここはフラッとサラリーマンが入るような店ではない。イベントの一種だと思ってほしい。第一、値段も高いしね。細かい路地に溢れかえる外国人の波をかき分けて、店まで到達してください。ま、その苦労の甲斐はあると思うよ。

 

 

なにしろ行列しているうちの12~3人はベンチに腰掛けられるのだが、注文は店のあんちゃんがベンチまで取りにきてくれる。だから、席に着いた時には数分で着丼するってわけだ。





注文を聞いていると外国人のほとんどが、迷うことなく「究極の海玄まぐろ丼」4000円を頼んでいるね。筆者が選んだのは、「選べる贅沢2種丼」3000円で2種のミニ丼から、「やま幸まぐろのおまかせ丼」と「本日の海鮮丼」である。この日ワシらがありつけたのは、青森県大間で獲れたマグロ様だ。「あるときだけのまぐろ漬け丼」1200円なんて、安いものもある。





お膳がやってきて、まー、驚いた。この写真右のまぐろの山盛り具合にである。左の海鮮丼も実は半分がまぐろなの。だから、両方を合わせると、まぐろの量はとんでもねえ。しかも、右の丼は、誇張じゃなしに、掘っても掘っても、まぐろなんである。しかも、赤身よりも中トロが多い感じだなあ。





まずはいちばん上から、ワサビをのっけて食べてみる。うーむ、見事な中トロじゃわい。舌の上にまったりじゃのお。酸味が少ない、いいまぐろだ。ついでに言うと、包丁の当て方もいい。これが、包丁の腕がひどいと、同じまぐろでもマズくなるんだねー。





で、左の海鮮丼をほじくり返してみると、本日は鯛、小肌、イカ、タコ、シラス、赤身、中トロ、中落ちだな。こっちもてんこ盛りだよ。だから、右を食べて左を食べて、忙しいったらありゃしない。酢飯を下から掘り起こすのである。ただ、この酢飯がねえ、冷え冷えなので、もうちょっと人肌だったらカンペキなんだけどさー。





お膳のど真ん中に山盛りの本ワサビがあるのが嬉しい。それとガリも。ワサビはホンモノだから、まろやかだ。ついでに小鉢が2種ついてくる。まぐろと大根の煮物に山かけ、それとまぐろの汐汁だ。この煮物が柔らかくて実にいい。私はオプションで、「まぐろ頬肉と茄子の揚げびたし」も頼んだ。これはすぐに売り切れてしまうのだが、頼んで大正解。頬肉に出汁がしみ込んでヤワヤワになっていて、素晴らしく旨い





さて、今回、何度も通いたいというタイトルをつけたのだが、うーん、ここまでひたすらまぐろを食べ続けると、流石にしばらくはいいかなあという気になった。でも、まぐろの質と量にびっくり仰天したいのなら、一度はチャレンジしてみてほしい。かなり高いけれども、「築地ひき野自家製干物と海玄のお造り御膳」も旨そうだった。バランス的には、これが一番いいかもね。





海玄の外観 海玄の外観

海玄

東京都中央区銀座4-13-8
ソラシアビル1F

℡03-6260-4808

10:00~15:00

定休日:水・木(定休日が祝日の場合は営業)

究極の海玄まぐろ丼   4000円

選べる贅沢2種丼    3000円

築地ひき野自家製干物と海玄のお造り御膳 3800円

まぐろ頬肉と茄子の揚げびたし 500円









「これを食べなきゃ人生ソンだよ」とは

うまいものがあると聞けば西へ東へ駆けつけ食べまくる、令和のブリア・サバランか、はたまた古川ロッパの再来かと一部で噂される食べ歩き歴40年超の食い道楽な編集者・バッシーの抱腹絶倒のグルメエッセイ。



筆者プロフィール

 

食べ歩き歴40年超の食い道楽者・バッシー。日本国内はもちろんのこと、香港には自腹で定期的に中華を食べに行き、旨いもんのために、台湾、シンガポール、バンコク、ソウルにも出かける。某旅行誌編集長時代には、世界中、特にヨーロッパのミシュラン★付き店や、後のWorld Best50店を数多く訪ねる。「天香楼」(香港)の「蟹みそ餡かけ麺」を、食を愛するあらゆる人に食べさせたい。というか、この店の中華料理が世界一好き。別の洋物ベスト1を挙げれば、World Best50で1位になったことがあるスペイン・ジローナの「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。あ~、もう一度行ってみたいモンじゃのお。

 



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