「阿字地」さんは、石川県の加賀市や小松市などに見られる珍しい名字です。この地の方言で分家のことを「あじち」と呼ぶことから生まれた名字だといわれています。同じく方言で分家の反対になる本家は「おもや」といいます。
分家を意味する「あじち」という言葉は、本来は隠居者の仮住まいを意味する「庵室(あんしつ)」が変化したものだそう。あくまで推定によるものですが、庵室の古い発音となる「あんじつ」から「あじつ」「あじち」に変化したと考えられているようです。
阿字地 = あじち
「阿字地」は、あじちと読む名字です。石川県の加賀市や小松市などに100人ほどいらっしゃいます。日本全国のめずらしい名字を、その由来や、多く存在する県などまでをご紹介。今回は石川県を中心にいらっしゃる阿字地さん。あじちさんと読みます。
「珍しい名字を知る」とは
日本の名字は、読み方の違いまで含めれば30万ほど存在すると言われています。中でも珍しい名字、その読み方や由来、現在でも多く存在するエリアも合わせてご紹介していきます。
参考図書:難読苗字辞典 新藤正則著 湘南社、47都道府県・名字百科 森岡浩著 丸善出版
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