「巫部」さんは、福岡県に見られる非常に珍しい名字です。「巫」は神に仕える女性祭司、「部」は古代の氏族制度における集団を示すことから、巫女の家系や集団を表すと考えられます。
この名字の由来は、5世紀後半の大和時代に遡ります。第21代天皇で強力な中央集権化を進めたことで知られる雄略天皇の難病を平癒した功績により、巫部姓を賜ったといわれています。
これは、この時代に神秘的な力を持つ巫女の家系が天皇に仕えたことを示す逸話といえるでしょう。
江戸時代には一時的に「佐野」に改姓し、明治以降に再び「巫部」に戻したとされています。
巫部 ＝ かんなぎべ
「巫部」は、かんなぎべと読む名字です。由来が大和時代という非常に古い時代にまで遡る、全国的にもかなり希少な名字です。
「珍しい名字を知る」とは
日本の名字は、読み方の違いまで含めれば30万ほど存在すると言われています。中でも珍しい名字、その読み方や由来、現在でも多く存在するエリアも合わせてご紹介していきます。
参考図書：難読苗字辞典 新藤正則著 湘南社、47都道府県・名字百科 森岡浩著 丸善出版
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