櫨の木の黄と蘇芳の赤、酢、灰汁などで染めた暗い黄赤色の黄櫨染は、天皇が重要な儀式に着用する「絶対禁色」と呼ばれる色であり、今日でも天皇以外着ることが許されていない由緒正しい伝統色です。天皇が袖を通す黄櫨染の袍は、陽の光に当たったとき、あるいは灯火の下にあるときで絶妙に色調が変化するといわれており、大変難易度の高い染め色とされています。
黄櫨染 = こうろぜん
2019年(令和元年)に行われた天皇の即位礼正殿の儀では、海外メディアから「brown-gold」と表現されました。「黄櫨染」は、こうろぜんと読みます。
DIC-N770/黄櫨染(こうろぜん)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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