日本の伝統色「刈安色」とは……
カリヤスはイネ科の植物で、ススキなどの仲間。刈りやすいことから「苅安色」という名がつけられたとされています。刈安による染色は、色落ちや色移りのしにくさを表す「堅牢(けんろう)度」が高いことから、古くから重宝されていたのだとか。「日本書紀」の一節にも、「天下の百姓をして黄色の衣を服しむ」とあり、奈良県にある正倉院の収蔵品にもカリヤス染色の例が確認されています。黄色の色名の中では、最も古い歴史を持っています。
刈安色 = かりやすいろ
カリヤスの煎汁と灰汁で染めた、緑味がかった黄色。藍と併用して緑を染め出すのに不可欠なものとして重用されてきました。「刈安色」は、かりやすいろと読みます。
R55G60B56 #373C38/刈安色(かりやすいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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