墨より深みのある暗い黒色でありながら、純粋な黒とはひと味違う伝統色。涅とは、水底に沈む黒い泥を指し、古代の日本ではこの黒い土で布地を染色していました。757年に制定された養老律令によると、涅色は最下級の服の色だったとのこと。今日では、久米島紬や大島紬、黒八丈などで泥を媒染剤として用いる「泥染め」が受け継がれています。
涅色 = くりいろ
涅色に染める泥染めは、化学薬品を使用しない天然の染色方法となるため、環境にやさしく自然のままの色合いが表現できます。「涅色」は、くりいろと読みます。
DIC-N959/涅色(くりいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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