鮮やかな朱色を洗って薄くしたような、くすみ感のある赤系統の橙色が洗朱。朱を洗うという言葉が語源で生まれた色です。「洗」の字がつく色名は、布などを洗って色が薄くなるという形容詞的な意味を持ちますが、最初から洗朱に塗った色を指します。洗朱は、日本古来の生活文化や歴史を題材とした大和絵の復興に伴い江戸時代後期に流行した色彩のひとつ。明治、昭和の時代にも好まれた色でした。
洗朱 = あらいしゅ
日本文化を大切にしようという風潮が高まり、古代色が明治時代に流行した際に登場した色でもあった洗朱。「洗朱」は、あらいしゅと読みます。
DIC-N712/洗朱(あらいしゅ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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