日本の伝統色「藤鼠」とは……
藤鼠色は、藤色を鼠色がかった青味のある柔らかな紫色です。江戸時代以降、特に婦人の着物の色として広く愛用され、明治中期から大正時代にかけて何度も流行しました。明治27年(1894年)頃には「新駒色(しんこまいろ)」という名でも知られ、流行衣装を紹介する雑誌『都の華』にも掲載されています。さらに、大正7年(1918年)には和服の襟や地色としても人気を博したとされています。
藤鼠 = ふじねずみ
大正期を生きた女性の半生を描いた幸田文の自伝的小説『きもの』には、藤鼠色の着物に関する描写がたびたび登場します。「藤鼠」は、ふじねずみと読みます。
DIC 日本の伝統色:R110 G117 B164 #6E75A4/藤鼠(ふじねずみ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
Experiences
Premium Calendar
日本の伝統色を知る
Premium Calendar