日本の伝統色「薄色」とは……
薄色は、紫根を椿灰汁や明礬で染めた淡い紫色を特徴とする伝統色です。一般的に「薄色」とは淡い色全般を表しますが、紫色に関しては、濃い紫を「濃色」と呼ぶのに対し、淡い紫が「薄色」と呼ばれていました。これは、紫が平安時代に高貴な色とされていたことに由来していると考えられています。平安時代中期に律令の施行細則をまとめた法典『延喜式』には染色法が記されており、薄色を染める際には、深紫に必要な紫根の量の6分の1ほどで染められていたそうです。
薄色 = うすいろ
紫色ですが、色味が淡いため禁止色になることはありませんでした。庶民にもよく親しまれていた色とされています。「薄色」は、うすいろと読みます。
R178 G143 B206 #B28FCE/薄色(うすいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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