日本の伝統色「消炭色」とは……
消炭色は、やや紫味のある濃い灰色をした色。消炭とは、薪や炭の火を中途で消してできた柔らかい炭を指しており、墨色ほど深い黒色ではありません。古い染色資料に消炭色の名が確認できないことから、明治期以降に生まれた色名ではないかと推測されています。夏目漱石の『秋日小品』(明治42年・1909)には、「胴中にただ一葉、消炭色の中に取り残された緑が見える」と記載があることから、この時代に使われ始めたのではないかと考えられています。
消炭色 = けしずみいろ
「消炭」は、火がつきやすいことから、「怒りっぽい人、短気な人」の隠語として使われることがあります。「消炭色」は、けしずみいろと読みます。
R67 G67 B67 #434343/消炭色(けしずみいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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