似紫(にせむらさき)似紫(にせむらさき)

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日本の伝統色を知る

2025.5.27

読めますか?日本の伝統色「似紫」“にし”とは読みません










日本の伝統色「似紫」とは……




似紫色は、くすんだ青味のある赤紫色を指します。江戸時代初期、紫根を使った本紫は非常に高価で、使用が制限されていました。これに代わる染色法として、藍で下染めを行い、その上から茜や蘇芳を重ねたり、蘇芳を鉄で発色させることで紫色を再現していたのだとか。その名の通り、本紫に似せて染められたという背景から「似紫」という色名になったといわれています。一方、紫根染は紫根と椿の灰汁を用いた媒染によって行われ、完成までに長い時間と手間を要する高度な技術だったそうです。





似紫 = にせむらさき

 

使用が制限されていた紫は、古代から「高貴さ」の象徴。日本では奈良時代に冠位十二階制度が導入され、最上位の官位を示す色として用いられました。それに対し、似紫は江戸時代に庶民が広く用いた色でした。「似紫」は、にせむらさきと読みます。







DIC 日本の伝統色:R86 G46 B55 #562E37/似紫(にせむらさき)




「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。

 

 


参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊

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