日本の伝統色「錫色」とは……
青味がかった明るい灰色を指す錫色。この色は、銀などの金属のような光沢を想像させることから「鼠色(ねずみいろ)」とも呼ばれ、金属の冷たい感触を思わせる薄い灰色をしています。日本の伝統色譜『手鑑模様節用』には、「錫色、又当世ぎん鼠といふ」と記されており、墨の濃淡を5段階に分けた「墨の五彩」でいうところの「淡」にあたる色です。この色名は、金属の錫の色合いに由来し、とりわけ明治時代に流行したとされています。
錫色 = すずいろ
明治時代の雑誌「都の華」(明治30年6月・1897)によれば、日清戦争後の女性を中心とした流行色の一つとして広まったとの記述があります。「錫色」は、すずいろと読みます。
R145 G152 B159 #91989F/錫色(すずいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
Experiences
Premium Calendar
日本の伝統色を知る
Premium Calendar