日本の伝統色「海老色」とは……
海老色(えびいろ)は、赤味を帯びた紫色で、ヤマブドウの熟した実の色に由来します。この名前は、ヤマブドウの搾り汁も同様の色であったことから名付けられました。現在では「ぶどう」と呼ばれる葡萄ですが、古くは「えび」とも読み、特に山葡萄を指します。平安時代の法典『延喜式』には、染材として「葡萄綾一疋。紫草三斤。酢一合。灰四升。薪册斤」と記されており、紫根を用いて酢で赤味を強調する染色法が用いられていたことがわかります。
海老色 = えびいろ
染色法は、古代紫と同じ技法によるもので、海老色の深みのある紫味がかった赤が日本の伝統的な美意識を反映していると言えます。「海老色」は、えびいろと読みます。
DIC 日本の伝統色:R109 G46 B91 #6D2E5B/海老色(えびいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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