日本の伝統色「赤香色」とは……
赤みを帯びた香り染めの色で、薄い茶色にわずかに赤みを加えた穏やかな色彩を特徴とする赤香色。この色は、香木として知られる沈香や伽羅を使用し、染めて出す伝統色です。平安時代中期に活躍した随筆家・清少納言の『枕草子』には「狩衣は香染の薄き、白き、ふくさ」と記され、貴族の服によく使用されていた色であることが推測されます。仏教においては、香の色は紫に次ぐ高貴な色とされ、僧衣にも用いられました。
赤香色 = あかこういろ
染め上がった布や紙には、しばらく香木の香りが残るとされていました。香りの嗜みとして、多くの貴族に愛された色のひとつです。「赤香色」は、あかこういろと読みます。
R277 G145 B110 #E3916E/赤香色(あかこういろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
Experiences
Premium Calendar
日本の伝統色を知る
Premium Calendar