日本の伝統色「紅鳶」とは……
紅鳶色は、鳶色に赤みを加えた濃い赤褐色を指す伝統色。この紅鳶色の名前も、ワシタカ科の体長約60センチにもなる「トビ」の羽の色が由来とされています。トビは、背が黒褐色で、羽の縁に淡褐色を持ち、腹は黄褐色。そのトビの腹の羽の縁のような濃い赤褐色が、紅鳶色のイメージとされています。近い色である鳶色は、江戸時代の染物技術書『染物秘伝』(1797年)に記載されている色。楊梅の樹皮で下染めを行い、蘇芳(すおう)で色を重ね、鉄や明礬で媒染することで生まれた色です。
紅鳶 = べにとび
トビの鳴き声は「ピーヒョロロ」と特徴的で、日本の風景や田園風景と結びつけられることも多く、昔話や詩歌にもよく登場します。「紅鳶」は、べにとびと読みます。
DIC 日本の伝統色:R153 G70 B57 #994639/紅鳶(べにとび)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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