日本の伝統色「菫色」とは……
スミレの花の色に由来する、青みを帯びた濃い紫色が菫色。この色名は平安時代の文献には見られないため、それ以降に生まれたと考えられています。春に咲く小さな花として知られているスミレは、古くからその美しさと可憐さで日本人に愛されてきた花。そんなスミレの花が由来とされている菫色は、特に室町時代や江戸時代に、衣装や装飾に使用された色合いの一つです。室町時代の資料『装束抄』には、菫色を基にした襲の色目が記されており、衣服や装束に使われていました。
菫色 = すみれいろ
室町時代では花田(青系の色)を指していましたが、現代では、スミレの花色のような紫色として親しまれています。「菫色」は、すみれいろと読みます。
DIC 日本の伝統色:R102 G50 B124 #66327C/菫色(すみれいろ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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