日本の伝統色「憲法染」とは……
江戸時代初期の剣術家・吉岡憲法が考案した染色法に由来する、やや茶色がかった黒色が憲法染です。色名の由来となった吉岡憲法は、足利将軍家の兵法師範であり、彼の門人であった明人・李三官から伝えられた染色法をもとに、この黒茶色を生み出したといわれています。染色法は、楊梅の皮を煎じた液に鉄媒染を施す技法で、1666年に記された『紺屋茶染口伝書』にも詳細が記されています。その上品な黒は、当時の町人や武士の間で愛され、洗練された美しさを備えた色とされていました。
憲法染 = けんぽうぞめ
憲法染色は「吉岡染」や「憲法染」とも呼ばれ、日常の衣服に広く用いられました。個人の名前が入った色としては最も古い例だとされています。「憲法染」は、けんぽうぞめと読みます。
R67 G52 B27 #43341B/憲法染(けんぽうぞめ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊
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